認知症のこといろいろ

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「痴呆」が『認知症』と名称変更になったのは2004年のこと。

ちょっと病気チックな名前になったなぁ~、こんなの普及するのかなぁ~

と思いきや、意外とすんなり広まっていったのではないでしょうか。


きっと、それだけ認知症になる人が増えたからではないかと思うのです。





2020年の65歳以上の認知症患者さんは631万人、2025年には、730
万人になるといわれており、実に5人に1人が認知症患者さんということになりますね。





介護状態になってしまった原因で一番多いのが



この「認知症」です。



その次は「脳血管疾患」「恒例に寄る衰弱」「骨折・転倒」と続きます。




何でこんなに増えていくのでしょう?


1つは、平均寿命の延長です。


認知症は年齢を重ねるごとに増加し、特にアルツハイマー型認知症が
増えることがわかっています。


日本の平均寿命は、医療の進歩や食生活の改善、福祉制度の充実などにより年々伸びていて、それに伴って認知症も増えると予測されています。


また、糖尿病患者さんでは、認知症の罹患率がそうでない人に比べて
アルツハイマー型認知症になるリスク2.1倍、脳血管性認知症でも1.8倍
かかりやすくなるといわれています。



糖尿病はまた様々な病気を引き起こします。


生活習慣病といわれるので、自分の食生活や、運動習慣などを見直して改善することも可能です。

当脳病予備軍といわれたら、すぐさま生活習慣を改善していきましょう。





認知症は、


アルツハイマー型認知症

脳血管性認知症

レビー小体型認知症


前頭側頭型認知症


と大きく分けて4つに分類されます。


それぞれ特徴的な症状があり、治療に使われるお薬も違ってきます。




しかしそもそも、



正しく「これは認知症だ」と診断してくれる医師が
なかなかいないという、

衝撃的な事実もあります。




「認知症と似たような症状だけど、治療で治るものを除外したもの」が、

本当の認知症だから、その判断ができるかどうかが、
まず最初の段階なのです。



治療が可能な認知症といわれるものには、


頭蓋内病変による認知症といわれる、正常圧水頭症や、

感染症に寄る認知症といわれる、脳炎や髄膜炎、

ビタミン欠乏による認知症といわれる、ビタミンB12欠乏症、

内分泌・代謝障害による認知症といわれる、甲状腺機能低下症、

薬物による認知症といわれる、睡眠薬や、向精神薬による副作用、

その他一酸化炭素中毒や、金属中毒など

があり、

これらと認知症を区別する必要があります。

これらは適切な治療をすると認知症の症状は治まります。



でも、本当の認知症は


内服で若干の症状の改善はあるものの、非可逆的で、
ゆっくりと進行していきます。



認知症は初期対応が大事といわれています。



本人の様子を見て

「認知症じゃないかしら・・・」


と最初に気付くのは家族のことが多いです。


でも、


「年のせい」や、「まさかうちの親が・・」


などと、認知症症状に気付いていても、

病院につれていく人はあまり多くありません。

また、

家族が気付いて本人を病院に連れて行こうとしても、

本人が拒否するケースも多く、病院受診が最初の大きな障壁になります。



早い段階で診断を受け、適切な治療をしていくと、

認知症状は、少し落ち着いてくることがおおいです。



認知症は最初は物忘れや、見当識障害といわれる、「人、時間、場所」がわからなくなる症状などから始まります。


そしてだんだんと、周りの状況がわからなくなり、自分のことすらわからなくなり、


生活のすべてを他人にゆだねないと生活できなくなってしまいます。




初期、中期、後期と段階に分けて、それぞれに応じた対応が必要です。





今現在、ちょうど初期、中期、後期の方それぞれ訪問看護で関わっていますが、

会話の内容一つとっても、まったく違った会話パターンがあります。



初期の方は、まだ自分が、忘れっぽくなっているとか、忘れているということを自覚できています。


なので、「どうしてこんなによく忘れるのか」といって自分を責めたりされます。



中期になると忘れていることすら、忘れています。
周りのお世話をする人は、振り回され易くて大変なのですが、

ご本人は楽観的です。



後期の方は、目の前にあるのは食べ物なのかわからないので、
「食事してね」と食べ物を置いといただけでは、食べてくれません。

夫が用事にでかけるからと昼食を置いていったにもかかわらず、
認知症の妻はそれが食べ物かどうかもわからないため、
夫が帰ってくるまで飲まず食わず…ということもありました。


また、お風呂解除するのに、「立ちましょう」とか、「座りましょう」と
指示しても、指示内容がわからずに、介助がとても大変なことがあります。


でも、




認知症で何もわからないから・・と相手の尊厳を侵害する様な対応は、

決して許されるものではありません。





どんな時でも、その人にあった対応をすることで、


わからないなりにも、一生懸命答えようとしてくださいます。


そのご本人の努力は、相当大変な努力だと思います。


頭の中がとても混乱しているに違いありません。







自分たちもいずれ、高齢者になるのです。


自分だったらどんなふうにお世話されたいか・・・

そう思いながら丁寧にお世話させていただいています。




認知症のことを語ると、とてもこのブログだけでは書き切れません。







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