マンションにずっと住むなんてどうかしてる!?…勘違いな「家」としての考え方

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法律・税務・士業全般
最近、物件の情報を見ていると、中古マンションの情報量がすごく多く感じます。

当初、新築だったマンションが、10年、20年、30年経つにつれ、所有者がどんどん入れ替わるってことですよね。

所有者が替わるだけじゃなくて、もともと住んでた人も高齢になったり、空き家になったりもするでしょう。

新築の時はいいですけど、こんな状況で、年数が経ってから修繕をしたり何か決め事をするのに必要な区分所有者の「合意」なんて取れるんでしょうか?

どんどん増えてる放置マンション…

ここ新潟市でも、中心部を歩いていると、長くほとんど修繕もされてないような状態のマンションを良く目にします。

おそらく簡単に想像できますけど、管理者もいなく、当然に区分所有者の意見もまとまることもなく、建て替えはもちろん、大規模修繕もできないんでしょうね…

今の分譲マンションって、昔と違って「生涯住むんだ…」という感覚で買う人が多いんじゃないでしょうか。

そもそも、マンションって買った方がいいのか、借りた方がいいのか、どっちなんでしょう?

ぼくだったら、圧倒的に賃貸をおすすめします。

確かに今のマンションは、構造も、水回りなどの設備や仕様もすごく豪華でいいものが多いです。

でも、やはり戸建と同じで、年数が経てば修繕や建て替えは必要になってきます。

法律(区分所有法)では一部を改正して、建て替えは区分所有者の4/5、大規模修繕は3/4以上の賛成で決議できるように緩和されました。

でも、いくら決議できても、たとえばほとんど寝たきりで病院通いのおじいちゃん、おばあちゃんがいて、その人が反対したら追い出せますか?

あと、たとえば「修繕なんてしなくていい」「何もしないでいい」なんて人が出てきたらどうしますか?

こういった状況になると、そのマンション自体の資産価値を維持するのは難しくなりますし、急速に劣化していきます。

あげくのはてには、そこの所有者が亡くなっても、相続した人が住むわけでもなく、売却や賃貸に出すわけでもなく、そのまま空き家…

こんな区分所有が増えて集会すら難しい状況に…。

これって、生涯の資産って言っていいのか考えちゃいますよね。

マンションの良さは買ったり売ったり、借りたり貸したりがしやすい「手軽さ」と、便利な立地に立って生活しやすい「利便性」です。

でも、実はそのマンション自体の資産価値を維持していくためには、戸建と違って、自分の考えだけではどうにもできないのもマンションなんです。

戸建てだったら、自分の家ですから、屋根や外壁の修繕も、大掛かりなリフォームも、建て替えも、自分の意志とお金で、自分の好きな時にいくらでもできますよね。

だから、手軽さと利便性を取ってマンションに住むんだったら「賃貸」がおススメなんです。

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ただ、投資目的や、自分が住むと言っても短期間で売ってもいいなら、売れそうなら、買ってもいいかもしれません。

いいマンションでタワマンのような高層階になるほど、修繕費も掛かるし所有者も増えます。

当然、所有者が多くて、所有者の入れ替わりはもちろん、投資家だったり、相続人だったり、いろんな人がいれば、合意を取るのも難しくなるでしょう。

つまり、将来的に資産価値を維持できなくなる可能性が高いわけです。

マンションに、生涯住みたいと購入を検討してるのであれば、もう一度じっくり考えてみましょう。

築年数が経つほど、区分所有者との合意が難しくなって、将来的な大規模な修繕も難しくなる…これが買おうとしてるマンションの将来の姿かもしれません。
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