母子家庭の始まり

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まず私はテルのお母さんに電話をした。
お金を勝手に持ってきてしまったのだから…
家を出た事には、やはりびっくりしていたが、シゲを連れて出たと聞いてホッとしていた。
「お金は必要だろうから気にしないで…」
と言ってくれた。
そして
「いつか必ず返します。ごめんなさい」
と言って電話を切った。
居場所は伝えなかった。
次に電話をしたのは実母である。
言ったら大変そうな父や継母には黙って出て来たので捜索願い…なんて事にならない為に実母には家出の件を知らせておいた。
そして早速ポケベルを買った。
寮には電話は無い…
バタバタとするうち夜になり
「お父さんはどうしたの?」
シゲが言い出し言葉に詰まる。
こうして私達母子の生活は始まった。
これからは私が一人でシゲを食べさせて行く。
21歳の母親に出来る事は何か…
考えながら眠った…
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