自分に正直に生きること。
「人生で何が最も大切か?」と聞かれたら、
僕はこれが一番大切なことだと答えるかもしれません。
こう書くと、
「…いや、『誠実さ』『謙虚さ』『信頼』『幸福への意思』とかも、大事かなー?」
なんて気がしてくるのですが(笑)
でもよく考えてみると、
これらの徳目に先立ってまず必要とされる美徳。
それが「正直であること」だと思うのです。
つまり、正直さがないと、
言い換えれば自分自身に嘘をつき続けていたら、
そこからはどんな展開もあり得ないからです。
そりゃあそうですよね。
自分で自分の感情を偽って、自分で自分をだましているのですから。
まったく何も始まる余地がありません。
一般にいわれる問題解決のセオリーにしても、
まずやるのは現状把握です。
現状が正しく把握できて初めて、
現在地点と向かうべき理想像とのギャップが明らかとなり、
そこへ行くための道筋が見え、
こうしてようやく課題が明らかになり、
それを段階的に細分化することで今やるべきことが分かるわけです。
つまり、「最初のスタート地点に立つ」という行為が現状把握。
これが「人生というゲーム」の枠で考えたとき、
現状把握のために必要な徳目が
「自分に対して正直であること」
となります。
今辛いのに、「辛くない」と言う。
満たされない気持ちがあるのに「何も望むものはありません」と言う。
本当は楽しくないのに「楽しい」と笑ってみせる。
心の底では納得できないのに「人生そんなものだ。みんなもそうやって生きている」と自分で自分を無理やり納得させる。
これが、自分に対して正直でない、ということです。
これを書いている私も、昔はこうでした。
自分の気持ちにフタをして、
心を殺して頭で無理やり納得させて、
そうやって人生の辛いことや理不尽にも耐えて生きるのが一人前の大人なのだと、
ずっと耐えながら、生きてきました。
でも、人生の挫折を機に、思いました。
「こんな人生なら無かった方がマシなのではないか?」
「だとしたら今生きていることの意味ってなんだろう」
「なんのために生きているのだろう。耐えるために生きているのか?それなら人生というものは喜びではなくて罰だ。」
人生のこのあたりを機に、私は自分の気持ちに正直になっていきました。
分からないことは分からないと認める。
だからとことん調べる。
人生ってなんだ?
本当に幸せになるためにはどうしたらいいんだ?
なぜ世の中には本当に幸福そうで満たされた人たちがいるのに、自分はそうではないのか?その違いは何なのか?
そう思いました。
というより、そのように以前から感じていることを正直に認め、素直にそれを行動につなげていきました。
分からないなら分かるまで調べよう。
世の中には幸せになる方法が書かれた本がたくさんある。本を読もう。
そうやって現在に至ります。
「シンクロニシティ」とか、「コネクティング・ザ・ドッツ」とか、
言われる現象があります。
「意味ある偶然の一致」です。
僕が人生全般に対して、正直さを持てたとき、
そこからすべてがスタートしました。
あの時の経験があるから、今こうして自分自身の体験をもとにブログを書いています。
当時の僕には人生の展望なんて
絶望という黒一色で塗りつぶされていて、一筋の希望の光も見えませんでしたが、
その当時は分からなくても、やはり何かの意味はあったのだと、
人生のすべてに意味がありつながっていたのだと、
今は信頼できます。
しかし、もしも僕が自分に対して正直ではなかったら?
ずっと上手く自分の感情をだまし、耐えられ続けてしまったとしたら、
今の自分はいないでしょう。
今もずっと人生に半ば絶望しながら、半死半生のような状態でズルズルと生きていたでしょう。
自分に対する正直さ。
自分の人生に対して、正直であること。
これを持つことが出来たとき、そこがすべての転換点となったのです。
人間はいつか死にます。絶対です。
同じこの肉体を持って、ゲームのように「リスタート」することは、絶対に出来ない。
これは確実です。
そこであなたがどうするのか?です。
正直な答えを聞かせてほしいと思います。
なぜならそれが「魂の声」であり、
そして魂の声はいつも正しいのです。