PTA広報部長って大変

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コラム
ただ紙面を作るだけならいいのですが,部長になるとそうはいきません。

業者とのやり取り
学校とのやり取り
部会の司会
全体連絡
予定表の作成
その他必要文書の作成
データ集約

広報紙作成作業のほかに,上記が部長の主な仕事です。(うちの学校の場合)

その上,初めての部員さんへのフォローや,人間関係での愚痴を聞いたりも
します。
部員と学校,部員と部員,学校と業者との板挟みになることもあります。
初めての人がくじ引きで部長をやるなんてとてもじゃないけど気の毒なので,うちの学校ではそれはありません。
マニュアルを作ったところで複雑なので,わかる人がいるうちに引き継いで元部長が補助をして新しい部長を育てる感じでずっとやっています。
学校の決まりではなく,暗黙のうちにできたルールです。
他の学校はどのように引き継いでいるんだろう…と思います。

だからこそ,部長がもっとやりやすくなるような広報部にしたい!と
強く思う訳です。
PTAを変えたいなんて言うと聞こえはいいかもしれませんが,もう私自身の
ため!私がやりづらくて仕方ないから変えたいの!
早い話,そういうことです(笑)
世の中のPTA広報部長さん,本当にお疲れ様です…。

まず最初に困るのが,誰がどの程度の気持ちなのかがわからないこと。
PTAの役員さんは,大きく分けて4タイプあると思っていて,

・めっちゃやる気がある人
・積極的にやりたいわけじゃないけど,
   なったからにはちゃんとやろうと思ってる人
・仕事などでどうしてもできないことが多い人
・とにかく楽したい,逃げたい人

これらの人が混在するわけです。
誰がどのタイプか,作業を進めていくうちに段々わかってくるんですが,
もちろん最初はわからない。
わからないうちに誰が何をするかを決めなくてはいけない。
それも,不公平がないように,負担が均等になるように。

で,やる気のある人とそうじゃない人の間で徐々に不満が溜まっていき,
部長である私に話が来るわけです。
ですが,【政治学者、PTA会長になる】の著書でお馴染みの岡田憲治さんの
言葉をお借りすると,PTAは「労働」ではなくボランティアの「活動」です。

給料が発生する労働なら,「みんなで頑張ろう!」と言えるし,
やらない人は自然と淘汰されていくでしょう。
でもボランティアですから,やりたくない人に無理にやれと
言うわけにはいきません。
部長とは言っても私だってただの主婦ですし,たかだかPTAの部長に
そんな権限はありません。

でも現実として,その何の権限もない主婦が,色んな価値観を持ち何の結束力もなく嫌々やっている集団をまとめることを求められているのです。
そう考えると,ムチャブリにも程があると思いませんか(笑)

逆に,やる気があるのは一見いいことだと思いますが,
地味に厄介だったりもします。
やる気がある人にとっては,盲目的にやることが善でやらないことが悪。
やらない人に対して怒って文句を言ってきます。

でも,できない人にとっては無理なものは無理。
全員がやる気MAXの人と足並みを揃えられる訳がありません。
部長の私は,やる気がありすぎる人のブレーキ役にもならなくてはいけないわけです。
そうなると,「頑張ろうとしてるのに何で止めるの!」となります。
気持ちはわかる。頑張ってくれてありがとう。でも,あなたのようにできる人ばかりじゃないから,まぁここは一つ…。

って,疲れるわぁーっ!
やる気のない人に頑張らせることもできず,やる気のある人の気持ちを尊重することもできないのが今のPTAの現状です。
どこに照準を合わせて進めたらいいのか悩み,私自身ももっといいものを作りたい気持ちを抑えて妥協している部分もあります。
色んな人がいるから仕方ないのです。

ですが,これがやる気のある人だけで集まると,少なくともこのような軋轢は生まれにくいと思うのです。
その上,やりたくない人やできない人は役員から解放されるし,部長がまとめるのも楽になるし,いいことだらけです。
人間関係の悩みがなくなるだけで,悩みの9割は無くなりますから(笑)

そもそもPTA役員にノルマなんて必要ないはずです。
そんなものが存在するから上記の4パターンの人が混在するし,
「やってない人はずるい」という発想が生まれるわけです。
これが,やりたい人が楽しんでやっていることなら,ずるいなんて気持ちにはなりませんし,むしろ「やってる人はずるい!」になることだってあるかもしれません。(いや,それはない)

というわけで,先日この気持ちを校長先生にお伝えしたのですが,
「各学年から一人は出さないとまずい」
とのお返事でした。
学校には学校の事情があるのでしょうか…。

「PTAなんて,やりたい人がやればいい!」
このセリフ,やりたくない人が言うと怠慢にも聞こえますが,
やりたい側の人間が言うと意味が変わると思うんです。
やりたい私が「やりたくない人が無理にやらなくてもよいPTAに
しませんか?」と訴えているんですが,それでも壁は高いです。
実際にやっている人間の意見が受け入れてもらえないって
何なんでしょうね。




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