専門知識を一般的にわかりやすくの矛盾点

記事
コラム
先日、レスポンシブデザインに関する記事の校正依頼を
受注しました。
Webデザインに関する記事です。

私は去年から校正のお仕事を始めており、
今まではビジネス関係(起業に関するもの)の記事が主でしたが、
Webデザイナーを目指してPC教室へ通ったこともあるので、
その知識が活かせると思い、受注しました。

クライアント様からは、レギュレーションに沿って
『伝わりやすく、読みやすい文章にしてください』
ということでしたので、
そこは「得意分野です!」と腕まくりする気概で
早速作業に取り掛かりました。


記事内容を見てみると、
「レスポンシブデザインとは何か?」という内容で始まり、
Webデザイン初心者向けにもわかりやすい記事を目指して
書かれているのかなと。

ちなみにレスポンシブデザインについて簡単に説明すると、
PCやパッド、スマホなどの縦横比率が違うどんなデバイスで閲覧しても
それに合わせてWebサイトを最適に見せるデザインのことです。

私がPC教室へ通っていたのは十年ほど前になりますが、
その時にも既にスマホは存在していたので、
レスポンシブデザインについても基礎知識としてザッと学んでおり、
そのようなサイトを作った経験もありました。

なので、記事の内容についても大体は何を言わんとしているのか、
頭の中で映像を思い出し、理解することが出来ました。

しかし、内容は段々と専門的になっていき、
一部についてはそもそも日本語文としておかしかったり、
自分の学んだ知識との齟齬(そご)もあったりして、
理解出来ない部分もありました。

正直この文章を書いた人に、
本当は何を表現したかったのか直接訊いてみたいほどでしたが、
記事の執筆者がクライアント様ではなかったので、
とりあえず「知識不足で修正出来ませんでしたが…」と前置きして、
こういうことを言いたいのなら、こう直した方がいいのでは?
という提案をいくつかするような形で納品しました。

私の知識も十年前の基礎的なものだったので、
もしかしたら本当に私の知識不足かもしれないとも思ったので。


しかし校正するうちに、大きな矛盾点にも気づきました。

私はPC教室で一通りWebデザインの基礎を学んでおり、
その制作過程の記憶を思い出して文章を理解することが出来ましたが、
この記憶がない人にとって、この文章はわかりやすいのかと。

私の持つ記憶の映像に代わる図や画像を挿入すれば、
ある程度は伝わるかなとも思い、
納品時にはその点も指摘させて頂きました。


ちゃんと修正出来なかった部分が三点ほどある状態でしたが、
一応自分の訂正案も全て付けておき、
Webデザイン初心者が読んだらわかりにくい点を指摘して納品したところ、
クライアント様からはこんな評価を貰いました。

『正直専門知識が乏しく残念でしたが、
校正については僭越ながらさすがでした』

喜んでいいのか悪いのか……💦

三点ほど修正しきれなかった点がお気に召さなかったのかもしれませんが、
そもそも“専門性の高い文章を一般的にわかりやすく”校正する場合、
専門知識のあり過ぎる人が校正をするべきか、という問題もあります。

何故なら専門知識がありすぎると、例えばこの記事の場合、
Webデザイン初心者がどう受け取るのかがわからないからです。

知ってる人は、知らない人の気持ちがわからないということです。

ある程度はわかりやすく書くことは可能でしょうが、
知らないと理解できないという点については、
知っている人にはわかりづらいと思うのです。


専門性の高い文章を一般的にわかりやすく校正する場合、
専門知識があまり深くない人の方が、良い校正が出来ると思うのです。


クライアント様の依頼は、
「伝わりやすく読みやすい文章」ということでしたが、
どのような方達に向けてこの記事を発信するのかが
重要になってきます。

Webデザイン初心者に向けて伝わりやすい文章にするならば、
専門的過ぎる内容を初心者の方がどこまで理解出来るのか、
一度考慮するべきかと思います。

十年ほど前の知識にはなりますが、
私はWebデザインの基礎知識を学んでいる者になります。
その私が理解出来ない点を、
Webデザイン初心者が読んで理解出来るのかどうか。


自分の知識不足を棚に上げてと言われればそれまでですが、
校正の目的はただ文章が読みやすければ良いというものではなく、
ちゃんと内容が相手に伝わるかどうかだと思いますので、
そこを今一度考えて頂けたらなぁと思った一件でした。



専門的な文章も一般的に読みやすくするのが得意です。
内容的にどの点が伝わりにくいかをご指摘しますし、
こうすれば伝わりやすいというご提案も致します。

もしご興味ありましたら、
軽い気持ちでまずはお見積りだけでもご相談ください。^^
(双方合意の上で作業に取り掛かりますので、
見積り後にキャンセルも可能です)
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