父の死:母の落胆

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コラム
元気だった父が突然、脳梗塞で倒れ、
あっという間に逝ってしまった。

皆が突然のことに驚いたが
母も私たち子供も、
母より父が先に亡くなるなんて
思ってもみなかった。

父に頼りきりだった母は
仏壇の前でただボーっとして
時間を過ごしている。

「先に逝くなんて残酷すぎる」
「こんなひどい話ってあるかい」と母。

そして、母のそんな様子を見て、
母の今後が心配でならない子供。

夫が先に亡くなることで
「やっと自由になれる」と
かえってイキイキする女性も多い中、

夫を亡くしてこんなに落胆する女性(母)を
まさかこんな身近に見るとは思わなかった。

母の兄嫁さんが、
「○○ちゃん(母の名)は、
縁談話が進んでいたのに、
□□ちゃん(父の名)と結婚するって言って
縁談話を蹴って
□□ちゃんと結婚したんだったよね~」と
話していた。

母はただ黙って兄嫁さんの話を聞いていた。

母は縁談話の人と結婚していたら
私はこの世には
存在していなかったんだな~と思う。

いろんな縁でこの世は
結ばれているのだと感じた。

母のように強い想いで
結婚できる人は、
いったいどのくらいいるのだろう?と思う。

実は、父の母(私の大正生まれの祖母)は、
同じ村であこがれの存在だった
明治後半生まれ祖父が
東京の大学に進学した時に、
祖母は祖父のいる東京まで追いかけていき
最終的には結婚した。

祖母は亡くなるまで
若い頃の自分の写真と祖父の写真を重ねて
バッグに入れていた。

今の時代では好きな人を追いかけて…
というのは普通にある話だけれど、

お見合い結婚の家と家との結婚が
当たり前の祖父と祖母の時代に
恋愛結婚をするなんて
とんでもないあり得ない話で、
当時はタブーの話だったようである。

一体、その情熱的な遺伝子は
どこにいってしまったのだろう?💦

「私にもそんな強い想いと行動力が
あったなら…」
とついつい思ってしまう自分がいる。

人生、遺伝子よりも自分次第😅
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