[重賞展望]天皇賞(春)の傾向と平日推奨馬

近１年傾向Pickup

※昨年に引き続き従来の京都芝３２００ｍから舞台を移して阪神芝３２００ｍで開催されるため、傾向Pickupは１年のみ

・昨年は、前走２５００ｍ以上の重賞で上がり順位３番手以内＆３着以内の条件を満たす馬が複勝圏内を独占

・３０００ｍ重賞や、２５００ｍ、２２００ｍなど非根幹距離の重賞で好走歴を持つ馬(昨年は該当馬が４着以内を独占)

・父か母父ディープインパクト系(昨年は該当馬が４着以内を独占)

総括

昨年に引き続き、京都競馬場の全面改修工事に伴い、京都芝３２００ｍ戦から舞台を移して阪神３２００ｍで施行される春の天皇賞。

その昨年は、複勝圏内に好走した３頭全馬が、前走２５００ｍ以上の重賞で上がり順位３番手以内＆３着以内の実績があった馬という共通項。

また、１着ワールドプレミアは菊花賞馬(３０００ｍ・Ｇ１)。

２着ディープボンドは阪神大賞典(３０００ｍ・Ｇ２)の勝ち馬。

３着カレンブーケドールは、芝２２００ｍ、２５００ｍの非根幹重賞で複数の好走歴を持っていた馬。

ワールドプレミア、ディープボンドも、芝２２００ｍ、２５００ｍなどの非根幹重賞の好走実績馬。

年に一度しか行われない変則的な舞台設定ということもあり、いわゆる非根幹距離の重賞実績もポイントに。

また、上記の好走馬は全て父ディープインパクト系の血統馬。

４着アリストテレスも、母の父がディープインパクト。

いわゆる主流の血統馬ながらも、非主流条件に実績があるようなタイプが走りやすい傾向も。

以上を踏まえて推奨馬は下記の通り。

推奨馬

ヒートオンビート…前走の日経賞(中山芝２５００ｍ・Ｇ２)が上がり最速の末脚で３着。前述の通り同じく阪神開催だった昨年は、前走２５００ｍ以上の重賞で上がり順位３番手以内＆３着以内の条件を満たす馬が複勝圏内を独占。血統構成はキングカメハメハ×ディープインパクト。昨年は父か母父ディープインパクト系の該当馬が４着以内を独占。これまで芝２２００ｍ戦で２勝、２５００ｍ重賞でも２度の好走歴。主流血統馬ながらも非主流条件に実績がある戦歴も当レース向き。

ディープボンド…昨年の当レース２着馬で、父がディープインパクト系キズナ。今年も昨年同様、阪神大賞典(阪神芝３０００ｍ・Ｇ２)１着からのローテーション。その前走で上がり最速の末脚を使っていることも強調材料。これまでの重賞勝ち鞍４勝は全て非根幹距離、もしくは海外レース。非根幹Ｇ１の有馬記念も２着の実績。非根幹指向の強いキズナ産駒の典型と言えるキャラクターで、ワールドプレミア、カレンブーケドール、アリストテレス等々、昨年の上位好走馬も不在の今年はまず勝ち負けも必至と言える１頭。

トーセンカンビーナ…今年の出走予定馬の中では唯一のディープインパクト産駒。これまで重賞で馬券に絡んだ２戦は、一昨年の阪神大賞典、今年のダイヤモンドＳと何れも３０００ｍ超重賞。７着に敗れた前走の阪神大賞典はスローの前残り決着でやや末脚を余らせた印象も。それでも上がり順位３番手の末脚を使ったように、Ｇ１のペースで展開がハマれば大波乱演出も。

マカオンドール…前走の阪神大賞典が上がり順位２番手の末脚で４着。その前走はスローの前残り決着に加えて、この馬自身も休み明け初戦で仕上がり途上の一戦。現役時代の父ゴールドシップも叩いて上昇する父ステイゴールド系の典型で、春の天皇賞勝ち馬。母父が重厚な欧州種牡馬(ナスルーラ系Darshaan)という血統構成も、昨年の勝ち馬ワールドプレミア(母父Acatenango)と類似性が高く、定石通りに前走以上を期待できる１頭。

シルヴァーソニック…前走阪神大賞典３着からの臨戦。これまで３０００ｍを超える長距離戦では４戦して複勝率１００％と、いわゆる無尽蔵のスタミナを持つタイプ。母の父トニービンは往年の天皇賞春の特注血統。三連単の配当金が１４５万円を超えた２０１２年の天皇賞春は、トニービンの血を持つ馬が５着以内を独占した実績も。直近２走はスローの競馬でスタミナを存分に発揮したとも言い難く、距離延長とタイトな流れで近走以上にタフさが問われる競馬にでもなれば、未だに見せていないスタミナの絶対値を開放する可能性も。

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