なぜなぜ解析ーFTAとMECEー その6

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ビジネス・マーケティング
こんにちは
なぜなぜシリーズも6回目になりました。
慣れれば簡単なので、記事を見返しつつ実践していただくのが一番です。

さて、前回はMECEを作るために、既知の法則や、過去と未来などを使う方法を説明しました。大切なことは、なぜなぜにはちゃんとやり方があって、思いつきではいいものができにくいということです。

とは言え、物事には個別の事情というのが必ずあります。
当事者しか知り得ない個別の事情による原因は、当事者本人が気づくか思い出すかによってのみ抽出されうるのです。

FTAが完成に近づいてくると、この個別の事情を織り込む場面が登場します。現状把握による問題点の絞り込みの後、いろいろな法則を使って要因バラシが出来てきたら、最終的には思いついたことを書き出していく手順になりますが、この思いつきの因子を並べるのは最後まで我慢することがとても大事なのです。

それでは実際に手順を進めてみましょう。

寝坊した=起きるのが遅かった
→目覚めるのが遅かった
→外から目覚めさせる力が働くのが遅かった
 →①明るくなるのが遅い(または暗い)
  ②周囲が静か
  ③いい匂い嫌な匂いがして来ない(弱い)
  ④物理的な力がかかっていない(弱い)

3段目は外力として五感のうち味覚を除く4つを使いました。これも既知の法則を使ったMECEです。

①明るくなるのが遅いの要因は、外が暗いと部屋が暗いに分ける所までは出来ますがその先は法則を使うことが出来ません。
夜明けや天候は一般的なので既知の法則が使えそうなのですが、外からの光源は太陽だけでなく周辺の施設の影響などもありますし、こればかりはこの部屋に暮らしている本人以外にはわかりません。
しかしながら、向かいの家がいつも明るいのに今日は暗い、とか、いつも朝日を反射するビルの窓に今日は覆いがかかっていた、とか、ベランダに大きな荷物を置いていたら朝日が入らなくなった、とかそういう要因は、単に遅刻した寝坊したのような出来事から漏れなく思い出すことは難しいです。このように「外からの光」に絞ることで、他にないかと考えた時にいろんな要因を思いつくことができるのです。

今回は5回のなぜなぜの最後の1段になって、ようやく個別の事情を書くに至りました。次回は要因抽出する際の色々な注意点について話をしたいと思います。

次回もお楽しみに。
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