なぜなぜ解析ーFTAとMECEー その5

記事
ビジネス・マーケティング
その5です。
その1からの連載となっていますので、ご注意ください。

前回は MECEの作り方をお伝えしました。
Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字をとったものですが、基本とかいろんな教科書、HP、ブログに書かれているので、聞いたことがある方も多いと思います。

しかしこの MECE、作ることができる人は本当に少ないんです。
慣れて仕舞えば簡単なので、このブログを読んでくださっている方は、ぜひ周囲の方にも教えてあげてください。

 MECEを作るには、現象や行動を分解すること、と前回の記事で書きました。これをもう少し練習してみたいと思います。

例1
車に乗っていて到着が遅れそう。寄り道もしていないし、出発も予定通りだったのに。なぜ?
遅れる→時間がかかる(長い)
小学校か中学校の時に習った公式を思い出すと、
時間=速さ×道のり でした。
つまり
・(車の平均の)速さが遅かった
・道のりが長かった
の2つしか理由がない。と言えます。

例2
模様替えをするのに、タンスを動かそうとしていますが、なかなか動きません。その理由は?
たんすの中にものが入った状態で持ち上げるというわけではないのだとしたら、引きずるような形になるわけですよね。でしたら、動きにくい理由は摩擦が大きいからですね。中学の理科の時間に習う法則は、
摩擦力=摩擦係数×垂直抗力
でした。
つまり、
・タンスと地面の摩擦係数が大きい
・タンスが地面を押さえつける時の垂直抗力が大きい
この2つが MECEとなる理由です。

このように、 MECEを作る簡単な方法は、既知の法則を当てはめることです。これ以外にも、昔と今と未来、内側と外側、のように、いつ、どこといったものも使うことができます。
ずるい、と言われそうですが、
テレビが壊れて映らない、など大きい/小さいでは言い表せない、つまり問題の特定(その2でお話ししました)ができていない場合にも
・既に壊れていた
・使っている間に(今)壊れた
のように言い表せば、 MECEになるわけです。

このように、 MECEを考慮しながらなぜなぜを2−3回くらい繰り返せば、かなり理由を細かく分けることができているはずです。

次回は、 MECEができなくなったら・・
という状況について、お話をしたいと思います。
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