新たな挑戦

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夏休みの中旬ごろに、実家に引っ越すことに決めた。
義兄は優しいが、やはり一人の男性であり 男性恐怖症があった私には
ちょっとした気配や、スキンシップであろう軽いボディータッチに嫌悪感を感じ居心地が悪くなってきた。
実家に住むには、雨漏りを直さなければいけない。
でも、本職を雇うお金などないので、自分で直すことにした。
幸い父が昔使っていた大工道具はそろっている。
後は屋根瓦をどうやって直すかだ・・・一度屋根に上ってみたが、もはや
綺麗には並んでいなくて、ガタガタと波打っている。。
でも早急に引っ越したい。少しでも、恐怖から逃げたい。
ホームセンターに行き、コーキング材・丈夫で大きなシートを購入。
隙間をコーキング材で埋め、18畳分のシートを屋根に取り付ける。
そのためには、風で飛ばされないように角材を使い四方をワイヤーや金具を使って頑丈に固定する。更に隙間から風が入っても大丈夫なように、角材、ワイヤーを使って固定。これで、お金が貯まるまでのひと時はしのげそうだ。
部屋の中からも、天井の隙間にコーキング材で穴埋め・撥水塗装をしたのち、壁紙を貼った。畳を干し、裏返して新しいカーペットを敷き 10畳の部屋を真ん中で仕切って次男と生活を始めた。

実家に引っ越したことにより、父の介護も始まった。そして、あの人が関西に来ると、次男に会いに実家に来るので顔を合わせることが多くなり、私は複雑だった。しかも昔のままの呼び方「ままちゃん」と呼んでくる。
無神経すぎる行動に、「次男の学校行事がなければいいのに」とさえ思うようになっていた。心の乱れは、土日の仕事にも影響が出てきた。
ちょっとしたミスをしてしまう、朝起きれなくなるなど不安定になっていたが
社長のお心遣いで、顔色がすぐれないときは写真補正の仕事にして頂いたり、広告や名刺デザインをさせてもらい、臨機応変に対応してくれた。

しかし・・実家暮らしは甘くなかった。
若かりし頃に実家を飛び出した性格を知っている母。
変わり果てた私の姿を見て、母も苦しかったと思う。
父を介護しながらの葛藤もあったと思う。
家では何も話さない、動けない日が多々ある、食事もとらない私を心配はしてくれるが、時にはイライラをぶつけに来た。
「なぜ、しゃべらないの?なぜ、笑わないの?何とか言いなさい!!」
「こういう病気だから、理解して・・・」そう言っても母には理解できないらしい。「あんなに明るい子だったのに、どうしちゃったの。何でもできる子だったでしょ?体は弱かったけど、決して自分に負ける子ではなかったでしょ?」そう言われても、今の私には自分さえコントロールできない。

夜中、ふと目が覚めると次男が枕元で立っている。
「ママ・・大丈夫?泣いていたよ?怖いの?」12歳の次男。
母として情けなかった。「大丈夫、心配しないで。ママ強くなるね。」
そう言って、次男を寝かしつけるが たびたびうなされ泣き叫ぶ私を次男はどう思っていたんだろう・・・強くなりたい。。
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