結婚 ~第一章~Ⅴ

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コラム
引っ越し先は、栃木の中心地に近い田舎だった。
環境が変われば、夫も変わってくれるかな・・・
夫は外面はいい、良き夫・良き父親・家庭第一を全面に出す
私はそんな夫を立てるため、常に身綺麗にし近所付き合いも
学校役員も地域活動も、できる限り心配りをして活動した。
夫にとって、妻や子供は自分を引き立てるアクセサリーでしかなかった
少子化の今、4人の子育て、常識ある出来た子供達に自分で言うのも変だが
体系も維持し、若々しく周りを明るく和やかにする妻。
周りからすれば、理想の家庭だった。
そんな私達を連れて歩くのが趣味みたいな夫。
土日は夫の計画に合わせなければいけない。
子供たちの予定や都合は関係ない。夫の一言ですべて決まる。

夫は出世して、会社のお金を何十億も動かす部署についた。
ストレスは半端なかっただろうと思う。寡黙になったり陽気になったり
お酒が進むと時々漏らす愚痴
「解決するのか?という仕事を押し付けて、成果だけ持っていく上司に嫌気がさす。それに、絶対に俺を評価しない。評価はしないのに、他の人が解決できない案件をすべてこっちに回す。こんな部署、いつか辞めてやる。」
私は、「あなたならできるよ。全てうまくいく。」と励ますしかなかった。
ふと、父の言葉を思い出した「情けは人の為にならず」
いつか、自分が苦労して施した情けは自分に返ってくる。心配はない。
それとは裏腹に、夫は職場でも自己中心的な部分が出ているのではないかと
感じてもいた。修正できる時が来ればいいのだが・・・

それと並行するように、長女が小学4年生で転校。
都会から来た女の子と、もてはやされていたが
いじめられていた子を助けた事がきっかけで、いじめにあうようになった。
いつも笑顔で帰宅し、玄関を開けてすぐ一日あったことを話し出す長女。
それがある日、泣きながら帰ってきた。事情を聞いた
裏ネットで書き込まれる誹謗中傷、上履きの中に入っている大量の押しピン
トイレに突っ込まれた体操服。
机には白い花が置かれ「今から、あいつが屋上から飛び降りるんだって」
あまりにも酷いいじめに私と娘は抱き合いながら泣いた。
そして、娘に話した。「ママは、あなたの為なら何でもできる。学校に怒鳴り込むことだって平気。あなたをいじめる同級生たち一人一人の家に行って、話し合いをすることもできる。でもね、いじめは根本から考えないと無くならない。いじめっ子が何に悩んで人にそうするのか考えてあげないと。
先生に言って、その子達を叱ったところで解決にはならない。
いじめっ子たちも、何か問題を抱えていて発散できないからいじめを繰り返すんだよ。」娘は泣きながら頷いた。「私はどうすればいいの?」
「自分に負けないこと。常に弱い人の心に寄り添うこと。それはとても大変で自分が押しつぶされそうになるけど、きっと結果は出る。何を言われても、何をされても笑顔で過ごしていこう。その分、ママがいっぱい受け止めるから」

そういったものの、まだ10歳・・私は学校にすぐ連絡し、いじめにあっていることを伝えたが、しかし見守っていてほしいと担任にお願いした。
続きはまた明日・・・

皆様よい一日を。
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