米金利は上昇も固定観念を持たずに見ましょう

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1月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比5.4%上昇と、前月の5.3%から伸びが加速しました。
所得の堅調な増加を背景に消費支出は回復し、FRBが夏を通じ利上げを継続するという懸念が強まる可能性があります。
前月比でも0.6%上昇。前月の0.2%上昇から伸びが拡大しました。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比4.7%上昇と、前月の4.6%から加速。前月比も0.6%上昇し、伸び率は前月の0.4%から拡大してます。これは2022年8月以来最大の上昇幅となります。

個人消費支出(PCE)は前月比1.8%増と、前月の0.1%減(速報値0.2%減から上方改定)からプラスに転じました。
市場予想は1.3%増しでした。
増加幅は2021年3月以来の大きさとなりました。インフレ調整後の個人消費は1.1%増で、これも21年3月以降で最大の伸びとなりました。

FRBのジェファーソン理事は24日、「労働需給の不均衡が続いている状況を踏まえれば、インフレの鈍化がゆっくりしたものにすぎない」との見通しを示しました。
また、「労働集約型の事業が大半を占めるサービス分野ではインフレが引き続き、根強く高い」と警戒。FRBが最近注目してます、住居費を除いたコアサービス部門の物価高の大部分が、「労働需要が供給や、名目労働コストの伸びとより良く均衡するかどうか次第だ」としました。
さらに「賃金の伸びは最近、いくらか減速し始めたが、持続的な形でインフレが2%に向け低下するのに見合った水準とするには依然として高すぎる」と強調しました。

堅調な経済指標とFRB当局者のタカ派的な発言を背景に金利先高観が高まる中、10年債利回りは1月19日に付けた4カ月ぶりの低水準の3.321%から上昇。金利見通しを敏感に反映しやすい2年債利回りが3カ月半ぶりの水準に上昇しました。
2年債と10年債の利回りスプレッドはマイナス86bpに拡大。景気後退のサインとされる長短金利の逆転現象は解消されていません。
金利先物は現在、FRBの政策金利が9月に4.58%でピークを付けるとの見方を織り込む水準にあります。
市場はインフレ懸念と利上げを織り込み始めているようだが、さきはみえてきています。
PCE物価指数は思いのほか堅調でしたが、ピーク感があります。
ドル高基調はしばらく続きそうですが、思い込みは思考停止につながります。柔軟に考えておくことが大事です。特にドル円については、再度150円を目指す可能性を捨てずに見ておくことも重要です。

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