金利水準の引き上げに慣れることも必要です

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全米リアルター協会(NAR)が発表した1月の中古住宅販売仮契約指数は前月比8.1%上昇し、2020年6月以来、2年半超ぶりの大幅な伸びとなりました。
ただし、住宅ローン金利が再び上昇しており、住宅市場の好転を遅らせる可能性がある。市場予想は前月比1.0%上昇だった。上昇は2カ月連続。4地域すべてで上昇した。前年同月比では24.1%低下した。NARは「住宅販売活動は今年第1四半期に底打ちし、その後徐々に改善するとみられる」としました。

米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)のデータによると、今週の30年もの住宅ローン固定金利は先週で6.50%と前の週の6.32%から上昇。上昇は3週連続で3カ月ぶりの高水準を付けました。
それでも、米住宅市場の改善傾向は徐々にみえてきてます。
金利上昇でクレジット部分にやや懸念が出始めているとのデータもありますが、個人消費が大きく落ち込むほどの金利上昇ではなく、現在の金利水準に消費者も企業も徐々に慣れていかなければならない。
慣れてしまえば、経済の成長力も徐々に回復していくだろうと思います。

FRBのジェファーソン理事は27日、「米国における幅広いサービス部門でのインフレはなお高水準だが、賃金の伸びが鈍化すればこうした部門の価格も鈍化する可能性がある」とし、また、「モノ(財)のコアインフレは低下し始めている。いくつかの指標では、住宅サービス部門のインフレが今後数カ月で低下する可能性があることが示唆されている。住宅を除くサービス部門のコアインフレを取り巻く不確実性は高まっている」と指摘。

そのうえで、「住宅を除くコアサービスのインフレ見通しは名目労働コストの伸びが再び低下するかどうかに一部左右される。最近のデータでは労働報酬が過去1年間に確実に幾分減速し始めたことが示唆されている」としました。
また、2%の物価目標を堅持することに「コミットしている」とし、FRBが物価目標を引き上げるとの見方を否定。物価目標の引き上げは「いかなる水準でもインフレを安定させるというFOMCのコミットメントに疑問を投げかけ、一段のリスクを招く」としました。

さらに、「個人消費支出(PCE)価格指数は高止まりしている」とし、「インフレ率をFRBが目標とする2%に簡単に戻せるという幻想は持っていない」と指摘。「FOMCには決意がある。必要なことを行う決意がある」としました。
1月のPCE価格指数は前年比5.4%上昇と、前月の5.3%から伸びが加速。FRBはPCE指数を物価の目安としている。次回FOMCは3月21~22日。ジェファーソン理事は、今後の政策決定を巡る見解や、ターミナルレートの見通しなどに関して詳細は語りませんでした。

インフレ継続への警戒は、市場だけでなくFRB内部でも最大の課題であろう。安易な利上げ停止でインフレを再度加速させるようなことがあれば、さらなる信頼の失墜につながります。
すでにFRBへの信頼度は著しく低下していることは言うまでもないのだが、これ以上のミスはあり得ない。とはいえ、いたずらに利上げを継続していけば、経済への影響が大きくなる可能性も否定できません。
FRBが乱暴な政策を継続しないことが、持続的な経済成長と安定したインフレにつながると考えます。
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