チスイコウモリ

記事
コラム
病院で採血する時 肘の内側を出して 血管に注射針を刺すのですが
私の血管は 特に右腕のは外側から全然見えません。
左はうっすら見えるような気がする程度で 看護婦さんは少し困った顔をして
何度も指で確認してから 針を入れます。さすがにベテランの看護婦さんは
上手に採血します。苦痛も少ない。
けれど新米さんとか不慣れな看護婦さんに失敗されたこと
は何度かあります。 
そういう時、私は「大丈夫ですよー」と笑顔を作るのですが 
内心全然大丈夫ではない。
だって痛いじゃないですか。だから注射は凄く嫌いなんだ。 

しかし南米に住むチスイコウモリは
特殊な視力を持っていて 皮膚の上から血管の場所をリアルに感知するそうです。 すごいぞチスイコウモリ。 人類よチスイコウモリにできる事が
なぜ出来ぬ。
ところでこのチスイコウモリは社会性が非常に豊かで お互いに
助け合うことで有名なのだそうです。
赤ちゃんのいるお母さんコウモリは 他のコウモリに赤ちゃんを預けて
食事に行くとか。
竪琴アザラシなどは絶対に他人の子供の面倒は見ません。
(それはもちろん生きる環境が厳しいせいで アザラシは悪くないのだけど)
他にもチスイコウモリは仲間が飢えていると 自分が吸った血液を仲間に分けてあげます。
その仲間が自分の親族でなくてもそうするそうです。
すごいぞチスイコウモリ。なんて感心なやつなんだ。
しかも自分が飢えた時に 血を分けてくれた相手を覚えていて
その相手が飢えると(恩返しに?)今度は自分が積極的に助けてあげるし 
そして逆に自分が困っている時助けてくれなかった相手には
全く助けないか 助けることに消極的であることが
観察されたそうです。
チスイコウモリにも義理人情とか 心の機微とかあるのでしょうか?

いや そんなことより 一番驚いたのは 動画でチスイコウモリが
動物を傷つけて血を吸っているところなのですが 血を流している
動物が平気な顔をしているところです。
牛や馬は決して皮膚感覚が鈍い生き物ではありません。
アブにたかられると馬は跳ねるし 牛も尻尾を振ったりゴロゴロしたりしますがチスイコウモリにたかられていても 馬も牛も平気でいる。
ウサギでさえ血を流しながら のんびりしている。
とても痛そうには見えない。
何か秘密があるのでしょうか?

コウモリというとバンパイヤを思いだす。
バンパイヤに噛まれると その人間もバンパイヤになるが
チスイコウモリに噛まれても 別にチスイコウモリには
ならない。
バンパイヤは血を吸って相手を殺すけど
チスイコウモリは相手が死ぬほど 血を吸うわけではない。
仲間とも 獲物とも調和してうまくやっていこうと
しているように見える。
やっぱりチスイコウモリは凄いのかもしれない。


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