牛の牧場

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畜産系の学校を卒業後に 牧場で肥育牛の育成を担当した。お給料は安かったが頑張った。
3年頑張って 一牛舎240頭を任せてもらった。
私の仕事は生後半年200~300kgの牛を10ヶ月かけて出荷体重800kg以上に
することと、病気、けがで死んだり、正規の出荷ができないという事故率を
いかに下げるかということだ。
10ヶ月の命だができるだけ快適に過ごしてもらおうと、努力は惜しまなかった。そのせいか、大変良い成績を残した。
仕事柄、飼料を積んだトラックを運転したり、重機(シャベルカー)を扱ったりする。
私が重機を運転して 牛舎掃除をしているところが畜産系の雑誌に載った。
しかも表紙だ。最悪だった。
当時は女性がそういう事をするのがめずらしかった。
だから周囲の人々は私を「男まさりの女」と誤解する。これには閉口した。
私は餌や水の衛生を気づかったり いじめられている弱い牛を違う柵に
移したり、どちかというとコマコマした性格なんだ。
そんな豪快でガサツな奴ではない。
理解者はいなかった。もしいたとすれば牛だけだ。

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