中小企業経営のための情報発信ブログ202:ポータブルスキル

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ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は、ビジネスに必要なスキルとして「ポータブルスキル」について書きます。
1.ポータブルスキルとは?
 厚生労働省は、ポータブルスキルについて「業種や職種が変わっても『持ち運び可能な能力』である」と定義しています。問題解決能力やコミュニケーション能力などがこれに当たります。簡単に言えば、「どんな仕事でも、どんな会社でも、必要とされる能力・スキル」ということです。専門知識や専門技術に関する能力・スキルである「テクニカルスキル」とは異なります。
 しかし、インターネットの発達・普及によって、デジタルスキルがどのような仕事、どのような会社でも必要とされるようになり、「テクニカルスキル」と「ポータブルスキル」との差が徐々に狭まってきているように思います。
2.ポータブルスキルを活かす方法
 ポータブルスキルを身につけていけば、必然的に年収も上がりますが、出世や年収を上げることだけを目的としてはいけません。大事なのは自分の成長です。自分のポータブルスキルを意識することで、それを強みとして人間的にも大きく成長でき、その結果仕事におけるパフォーマンスや生産性が上がり、社内の評価を高め、地位を得て収入がアップするのです。
 また、ポータブルスキルは転職や副業に活かすこともできます。
 ポータブルスキルは「仕事の仕方」「人との関わり方」という2つの側面で活用できます。「仕事の仕方」というのは、自分の課題の捉え方や取り組み方のことで、「人との関わり方」は対人関係に関するスキルのことです。
⑴ 「仕事の仕方」におけるポータブルスキル
 仕事の仕方におけるポータブルスキルは、自分の仕事上で抱える課題や問題にどのように向かい、どのように取り組んで解決するかというスキルです。
 どのような仕事にも目的があり、解決したい課題があるはずです。「仕事の仕方」におけるポータブルスキルには次のようなものがあります。
Ⅰ:現状の把握・・・必要な情報を収集し分析する力
Ⅱ:課題の設定・・・課題を特定する力
Ⅲ:計画の立案・・・課題解決のために必要な計画を立てる力
Ⅳ:課題の遂行・・・課題に取り組み、推進する力
Ⅴ:状況への対応・・・予期せぬ状況に対応する力
 これらは、「課題を明らかにして、計画を立てて実行する力」ですが、ビジネスにおいて最も重要なスキルの一つです。このスキルがあるかないかで仕事ができる人かどうかの評価が分かれます。
⑵ 「人との関わり方」におけるポータブルスキル
 人との関わり方におけるポータブルスキルは、対人関係におけるスキルです。いつも書いていますが、ビジネスは人と人との関係で成り立っています。ビジネスにおいて大切なのはよりよい人間関係、信頼関係の構築です。
 人との関わり方は、次のような観点で捉えることができます。
Ⅰ:社内対応・・・経営者・上司・同僚・関係部署との関わり
Ⅱ:社外対応・・・顧客やビジネスパートナーとの関わり
Ⅲ:部下のマネジメント・・・部下の評価や指導、チームや部下をまとめていく力
 人との関わり方におけるポータブルスキルのうち最も重要なのはコミュニケーション能力です。コミュニケーション能力の高い人は、うまく人と関わり仕事ができるため良い評価に繋がります。
3.ポータブルスキルを身につけるには
 ポータブルスキルは、社会人の基礎として、仕事をしたことのある人は多少なりとも身につけています。既に身につけているポータブルスキルを伸ばしていくことが大切です。ただ、闇雲にポータブルスキルを伸ばそうとしてもダメでなのす。自分がどのスキルを得意としているのか、やりたい仕事にはどのスキルが特に必要とされているのかを明確に把握し、そのスキルを伸ばしていく工夫や努力が必要なのです。
 これからの時代、会社に縛られずに転職や副業など、自由な働き方を模索する人が増えてくると考えられます。終身雇用や年功序列といった日本型の雇用システムが崩壊しつつあるなか、ポータブルスキルは絶対に身につけておくべきスキルです。
 内閣府の年次経済財政報告(2018年度)で「企業が今後重要になってくると考えられる能力」として、マネジメント能力、専門的な知識・技能、コミュニケーション能力、アイデア力などが上位に挙げられています。専門的な知識・技能以外はすべてポータブルスキルです。
 ポータブルスキルを身につけることは、人生100年時代において生涯現役で仕事をするためにも大切なことです。センスとは違いスキルなので、磨けば磨くほど身につきます。
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