追い詰められた底辺の若い男性たち

記事
占い
昨日の記事に緩く続いています。

昨日、誹謗中傷をする人は「生きづらい人生を送っている」と書きましたが、もう少し詳しく説明します。

2021年の人口動態調査が先日公開され、婚姻数が戦後最少の50万1116組に落ち込んだことが話題になりました。

要するに、結婚したくないと考える人が増えたわけですが、より正確にいうと、結婚したくないではなく、したくてもできない若者が急増しているんですね。

この結婚できない理由は、いろいろと考えられますが、やはり「出世」と「お金」が大きいようです。

内閣府が全国の 13 歳~ 29 歳までの男女を対象として「子供・若者の意識に関する調査」を実施しています。

質問は「自分が40歳になったときどのようになっているか」

自分が40歳の時に「結婚しているだろう」と未来を描けている若者は58%となっています。

子どもを持っているだろうと考えている若者の割合もほぼイコールです。

また、40歳になった時「出世しているだろう」と予測している若者は38%、「金持ちになっているだろう」と予測しているのは35%との結果が出ています。

要するに「将来、出世もしてないし、貧乏かもしれない。結婚もできてないし、子どもも持てない」と考える若者(特に男性)が過半数を越えているということです。

そして、彼らのこうした悲観的な予測は残念ながらかなり当たっているようです。

今、社会における格差が問題にされていますが、実際のところ、これは結婚にも見られます。

当たり前のことですが、経済的に大成功を収めた男性は大勢の女性を独占することができます。

また、いわゆる一流大卒で一流企業に務め、収入も600万円以上の男性は引く手あまたでしょう。

ここまで行かなくても、年収が400万円を越える男性は、それでもチャンスはあります。

しかし、このラインを下回るとほぼ絶望的なのです。

学生時代に大学やアルバイトで知り合うという幸運にめぐり合わない限り、結婚できる可能性は非常に低くなります。

そうしたことを認識している若い男性たちが上に書いたような「将来、出世もしてないし、貧乏かもしれない。結婚もできてないし、子どもも持てない」と諦めてしまうわけです。

話は変わりますが、皆さんもご存じのとおり、近年、世界各国で凶悪な事件が頻発しています。

そして、その実行犯には共通の特徴があります。

2011年のノルウェーで10代の若者ら77人が射殺されたテロ事件の犯人は32歳の白人男性で、「極右思想を持つキリスト教原理主義者」でした。

また、2019年のニュージーランドのクライストチャーチのモスクでの礼拝者ら50人が死亡する凄惨なテロ事件の、犯人は28歳のオーストラリア人男性。

一方、日本でも、2016年に相模原市の障害者福祉施設に元職員が侵入し、入所者19人を刺殺、職員ら26人に重軽傷を負わせました。

戦後最悪の大量殺人であるこの事件の犯人は当時26歳の男性です。

ご覧のように、これらの事件には、犯人が「若い男性」であるとの明瞭な共通点があります。

そして、彼らをこうした凶行に追いやった最後の原因は、彼は社会からも性愛(つまり恋愛や結婚)からも排除されていたことであると考えられます。

現在も社会格差はなくなるどころか、どんどん拡大していますから、こうした若い男性は増加するばかりです。

大量殺人事件と誹謗中傷は、レベルは違いますが、根本は同じでしょう。

だとするなら、昨日書いたとおり、今後も「生きづらい人生を送っている」若い男性がガス抜きとして行う誹謗中傷がなくなることはないということです。

しかし、それ以上の凄惨な事件が起きないための安全弁になっているのだとしたら、誹謗中傷の被害にあっている人たちには申し訳ないですが、ある程度のことは大目に見たほうがいいのかも知れませんね。

では

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す