おとぎ話は棚ぼたと玉の輿ばかり

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前から考えていることですが、おとぎ話は良くないですね。

何が良くないかというと、たとえば日本のおとぎ話の場合、主人公が - おじいさんやおばあさんが多いようですが - 正直だというだけで、沢山宝物をもらったりします。

しかし、分不相応なお金を持つと大抵の場合、ろくなことになりません。

親戚縁者や近所の人たちからねたまれるでしょうし、人間関係が悪くなるでしょう。

大体、こんな話を読んだ子供は棚からぼた餅を期待するようになる可能性があります。

普段からまじめに働き、正直に暮らしていればいつか報われるとはいうのは、庶民のはかない願望なのでしょうが、現実はそんな甘くないということをきちんと教えたほうがいいんじゃないかな。

ついでに書くと、最近人気の桃太郎の話も酷いもんです。

桃太郎は鬼を虐殺した上に宝物を略奪するんですよ。

どんなに鬼が悪いことをしていようと、問答無用で殺したり、財産も自分のものにしていいわけがない。

今、こんなことをやったら凶悪な強盗殺人罪です。

それに、良く考えると、子供、雉、猿、犬なんてのに簡単にやられたことを考えると、鬼は弱すぎるし、大した悪人とは思えません。

宝物もちゃんとしたやり方で溜めたんじゃないかな。

そう考えると本当に酷い話です。

次は西洋のおとぎ話です。

これも良くない。

もちろんいろいろな話があり、内容もバラエティに富んでいるでしょう。

しかし、有名なものには共通している点があるような気がします。

主人公は美人で優しいのですが、それ以上の大した長所はないというところですね。

それで困った状況にいるところに白馬の王子さまが現れて、彼女を救い、二人は結婚してめでたしめでたし。

王子さまは彼女のことをろくに知らないで、ただ、外観だけで好きなる。

それに結婚してそれで幸せになったというのは若干早いんじゃないなか。

人生はそれからが長いのですから。

こんなおとぎ話を子供のころから読んでいる女の子は、か弱い自分をいつか素敵な王子様が救いに来てくれるといった幻想を抱く恐れがあります。

良く言われることですが、まったくの他力本願。

玉の輿狙い。

結果として、女性の自立が阻まれるわけです。

これがいわゆるシンデレラコンプレックスですね。

繰り返しますが、シンデレラコンプレックスとは「白馬に乗った素敵な王子様がどこからか現れて、迷える女の子である自分を救ってくれる」という幻想を持つことです。

そう云えば、ちょっとズレますが、自分はマリー・アントワネットの生まれ変わりだと主張する女の子が何人もいました。

もちろん冗談なのでしょうが、心の底に王女に憧れる気持があることは間違いないでしょう。

程度の差こそあれ、似たようなことを考えている女性は多いんじゃないかな。

しかし、彼女たちは女王や王女に仕える侍従や侍女のことはどう思っているんでしょう。

王族や貴族にあごで使われ、わがままを耐え忍ばなければならない。

しかも、下手をすると気に入らないだけで首が飛ぶことさえある。

確率から云えば、こうした境遇の召使になる可能性のほうがずっと高いのに。

まあ、女性ばかりを責めることはできません。

男性でも武士を気取る人ばかり。

自らを戦国武将になぞらえる人もいます。

しかし、武士なんて人口の5~7%しかいなかったわけで、日本人の大半の祖先は百姓のはずです。

戦国武将に関してはさらに少なく、普通の人間はよくて雑兵でしょう。

まあ単なる夢想ですから、うるさく文句を言うこともないですが。

ついでですから、おとぎ話や小説等にちなんで名付けられた症候群(シンドローム)をいくつか紹介しましょう。

いつか大人になる日を夢見ながら、しかも同時にいつまでも子供のままで過ごしていたいと考えて、親の庇護の下の、安心して暮らしていける環境で、社会参加せず、就職せず、結婚せず、子供も育てない。

そういう人の状況をピーターパンシンドロームといいます。

近親者による過保護への依存・マザーコンプレックスの延長・幼少期に受けたいじめもしくは虐待による過度なストレス・社会的な束縛感・孤立感・劣等感からの逃避願望・物理的なものでは脳の成長障害が関係しているのではないかと考えられています。

オセロ症候群は、自分の配偶者や恋人または愛人の不貞に関する妄想、つまり嫉妬妄想または病的嫉妬が主徴となっている病態です。

配偶者や恋人に対する具体的根拠のない強い嫉妬心と合わせて、浮気に対する妄想が特徴的に見られ、いつも、相手から自分は裏切られるのではないか・相手から惨めに見捨てられるのではないかという不安を抱いています。

これはご想像の通り、シェイクスピアの戯曲「オセロ」の主人公名に由来しています。

ただし、日本ではあまり聞きません。

単に嫉妬妄想と表現されることが多いようです。

これも日本ではあまり聞きませんが、ポリアンナ症候群というのもあります。

現実逃避の一種で、ポジティブシンキングの負の側面を表すものです。

1913年にエレナ・ホグマン・ポーターが書いたベストセラー小説「少女パレアナ」に由来しています(テレビアニメ「愛少女ポリアンナ物語」で知られています)。

一般的には「直面した問題の中に含まれる(微細な)良い部分だけを見て自己満足し、問題の解決にいたらないことや常に現状より悪い状況を想定して、そうなっていないことに満足し上を見ようとしないことを指します。

こんな人が結構いますね。

まあ、なになに症候群だなんて知ったところであまり意味がないかも知れませんが。

では。


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