みなさんこんにちは!長崎のクリエイター ウズラです。
こちらの記事を読む前に、まずはこの記事を読んでみてください。
恐らく、色の重要性が理解できるかと思います。
その上でこちらの記事を読んで頂けますと幸いです。
今回は例題として主に食べ物関係の配色のお話をします。
しかし、他の世界でも使えるテクニックなので、是非最後まで御覧ください!
目を惹く配色って何?
皆さん、何だとおもいますか?
多くの人は「目立つ色を使う!」と答えるのではないでしょうか?
答えはNOです。
というか言葉尻だけ捉えると間違ってはいないのですが、デザイン的な意味で言うと、それだけでは目を惹く配色とは言えません。
なぜかと言うと目立っても不快に思われては意味がないからです。
例えば、以下の例をご覧ください。
どのPOPが美味しそうに見えますか?
恐らく多くの方は赤か黄色と答えているのではないでしょうか?
なぜでしょうか?
それは、色により人に与える心理状態が違うからです。
色には食欲を増進させる色と衰退させる色があります。
恐らく最も選ばなかったであろう色は青だと思います。
それは、何故かというと、青い食べ物自体があまりないため、最も食べ物と関連が薄い色だからです。
試しにgoogleで食べ物と画像検索をしてみましょう。
※著作権の関係でボカシをいれてます。
すると、この通り赤・オレンジ・黄色といった色が多くを占めています。
実は、人はこれまでに食べてきた美味しい・美味しそうな食べ物を記憶し、脳がこの色は美味しい、この色は美味しくないと無意識に判断をしているのです。
その事から、美味しそうな食べ物に含まれる色=食欲をそそる色
その反対の青や紫は、食欲をそそらない色
と言われています。
ちなみに、緑や黄緑等については、暖色系でも寒色系でもない中間色と呼ばれています。
このような中間色については、野菜の代表的カラーのため、野菜が含まれるような食べ物であれば、配色に含まれていても問題ありません。
それどころか、上記の検索結果画像を見て分かる通り、赤・オレンジ・黄色といった暖色系の色とセットで使うことで、より食欲をそそる配色にすることができます。
もちろん、例外もあり、ソーダ味のお菓子などは青色を使った方がいいですし、紫イモ等の場合は紫を使ったほうがいいです。
ただ、そういった珍しい色の食べ物以外は、基本的には暖色系統の色が合います。
では、次に問題です。
先程、中間色は配色に含まれても問題ないといいましたが、このように中間色の緑だけが主役になってしまうとどうでしょう?
中には、わからなくなってきた方もいるかと思います。
「緑は緑でいいんじゃない?」...と
では、文字の色だけを緑から赤に変えてみましょう!
多くの方は、「あ、なるほど...」と思ったのではないでしょうか?
餃子は、ニラが入っているので、確かに緑が入っていても違和感はありません。
しかし、餃子はこの明るい焦げ目もポイントのひとつだと思います。だからこそ、暖色系の色をこのように入れることで、より違和感がなくなります。
それどころか、暖色系の中でも最も力強い色である赤を入れることで、デザインにメリハリが出ます。この色をアクセントカラーといいます。
この、アクセントカラーがあるのとないのでは、メリハリに大きな差がでます。もっとわかりやすく言うと、目立ち具合に大きな差がでます。
緑だけのデザインと比較してみましょう。
どこに目が行きますか?
赤文字の「餃子」に行きますよね?
デザインでは、この「目線を誘導する」という考え方が非常に重要です。
目線を誘導して重要なテキストを自然に読んでもらうようにするわけです。
これがYouTubeのサムネイルであれば、クリック率に大きな差が出るでしょう。
ちなみに、アクセントカラーにはよく赤が使われますが、配色によっては赤よりも適したアクセントカラーもあります。(ここでは長くなるので割愛します。)
ここまでは食べ物のお話ですが、他の世界でも同じことです。
まとめると
1.yahooやgoogleで画像検索をしてみて、多く含まれている配色を使う。
2.それだけだと、どこにも目線が行き着かず目立たないデザインになるため、ピンポイントにアクセントカラー(赤等の目立つ色)を入れて目線を寄せ付ける。
ということです。
もう一度こちらの画像をみてください。
美味しそうですよね?
美味しい食べ物=暖色系がほとんど=暖色系だと美味しそう
となるので、暖色系を主に使うことが正解です。
では、他の世界も見てみましょう。
1.車業界の理想の配色
はい、さっそくカラフル来ました。
当然ですね。車は各色揃ってますよね。でもここで注目するべきは、車の色ではなく、背景の色です。
白や黒の背景が多いと思いませんか?
そうです。各色が用意されているものをピックアップする場合は、全ての色を引き立てる配色にしなくてはなりません。
また、車業界は高級志向のデザインである必要もあります。
そのためには、鮮やかな配色は避け、白もしくは黒ベースの上品な配色にするべきです。
2.ファッション業界の理想の配色
落ち着きのある色が多いですね。厳密に言うと色というより落ち着きのあるトーンが多いですね。
この事から彩度低めの落ち着いた配色が一般的です。
3.おもちゃ業界の理想の配色
とにかくカラフルです。
おもちゃ業界は、車業界と違い子供が対象のため、賑やかな配色にすることで子供心を掴みます。そのため、彩度バリバリのビビッドカラーベースの配色がいいでしょう。また暖色系が多いですね。積極的に暖色系を使うようにしましょう。
ちなみに、背景を見ると白がほとんどですね。この理由は車業界と同じで、おもちゃを際立たせるために、商品の背景には色をつけないようにしています。
まとめ
このように、実際に写真を見てみると、どういった配色が合うのかを判断することができますね。
ただし、途中で解説したように、どのようなデザインにもアクセントカラーとして、ピンポイントに目立つ色を入れるようにしましょう。目線を寄せ付ける色がないと埋もれてしまうので。(後日アクセントカラー専用の記事を書くかもしれません。)
要するに
目を惹く配色=興味を惹く配色×目立つ配色
です。
目立つだけだと不適切な配色かもしれませんし、
興味を惹く配色でも目立たない色だと見てもらえません。
人の脳は単純です。
これまでの経験が脳に印象として残り、無意識のうちにこの色は美味しそう、マズそうを判断しています。
これは、食べ物だけではなく、どの世界でも言えることです。
馴染みのない色を使ってしまう=脳が違和感を覚える=結果しっくりこない
という風になってしまいます。
デザインをしていて悩んだときには、とりあえずyahooやgoogleでデザインの対象物を画像検索してみましょう。
すると、どういった色をメインに使うのが最適なのかの判断をしやすくなります。