マサノブ42歳(蠍座B型)の今日の短歌

記事
小説
~これは私ではない「誰か」の今日を綴ったストーリー短歌です~

また今週が始まった。
月曜の朝は、いつも憂鬱だ。

特に今日は、先週末発生したトラブルの後処理が山のように私を待ち構えているはずだ。
だるい月曜の朝が、いつもに増してだるい・・・。

妻は朝から、息子をたたき起こし、娘を急かし、私の弁当を作り・・・まったくパワフルな女性だ。
そのパワーにだいぶ自分の気力を奪われているんじゃないか、、、
一時は本気でそう考えたこともあった。

私の憂鬱さを知らない妻は、いつもどおり玄関で私にパワーを注入する。
「はい、今日もしっかり頑張ってきてくださいね!」

いつものこの言葉が、今日は一段と重い。
頑張れと言われなくたって頑張らなきゃならない。
それが一家の大黒柱というものだ。


お弁当とごみ袋を持たされ外に出ると、いつもの場所にいつもの野良猫が座っている。

黒白のはちわれ猫・・・
実家で飼っていた猫にそっくりなその野良を、私はひそかに「はち」と呼んでかわいがっていた。

「はち」はまったくマイペースな奴だ。
私が「行ってくるよ」と声をかけても、たいていあくびで返事をしてくる。

なんの群れにも属していない「はち」がうらやましいと思いつつ、ゴミを捨てて駅へ向かう。

そんな私の背中を、「はち」はどんな気持ちでみているのだろうか・・・。

そんな私の今日の短歌
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