とりかわ一福に行ってみた(レポ)

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ビジネス・マーケティング
8月も下旬のある日。
フラッと歩いていたら、目に留まったのは大きめの赤提灯。
看板も新しい。
店内も明るく、居酒屋かー・・・いっちょ入ってみるか、と。

店内

18時半過ぎ入店
客付きなんとなんと8割くらい!!!
あの従来の居酒屋の活気がある!
(ガヤガヤ的な)

席数
50席くらいですかね?
カウンター席(オープンカウンターキッチン)
テーブル席(席数が一番多い)
奥の方へは小上がり席(しっぽり感)もありました。
外では立ち飲みもできるようです。
『サクッと』の気軽さもありますね。
総じて大衆居酒屋的な印象です。


坪数
バックヤード含めて20~30坪くらいかな?

メニュー

ドリンクは87品程度だったと思います。
メーカーはサントリーが主体。
ドリンクメニュー版は恐らく協賛で作っていただいたのではないでしょうか???
アルコールメーカーさんのこういう小回りが利くところはとても素晴らしい、と拝見するたびに感じています。

価格帯

ドリンク、フード、グロスで500円前後かなぁ?
フードは70品程度。

『大将おすすめ』
とりかわ串1本90円!!!
ご来店への間口を広げる、という意味合いでは、
とてもリーズナブルでとっつきやすい価格帯だと感じました。

石鍋の牛もつ煮込みや、宮崎の鶏白レバー刺などは500〜700円台。
きっと、一福へ行ったらこれを食べよ!というメニューなのかと思います。

『すぐ出ます』『一品』は、
冷奴が180円、ほか200〜400円台が中心。
皮串だけではない、リーズナブルさがそこにはあります。
お客様が頼みやすい価格帯を考えたプライスゾーンで構成されています。

客層

伺ったときは、30~50代の男女が中心でしたね。
男女比は7:3くらいでした。
2名まではカウンターへ通し、
それ以上はテーブル席を使用してる感があります。

価格のリーズナブルさを鑑みると、ターゲット客層は、20代からを意識している気がしました。

接客サービス

従業員は、ホールとキッチン合わせて6人くらいで運営しているようでした。
大将とおぼしき方は、ホールでどっしり構えてる感じ。
(安定感と安心感があります。)
カウンターへ案内された後、
取り皿、箸、おしぼりをカウンターに置かれました。

…箸の向きが逆。しかも取り皿の上に渡し箸状態(苦笑)
オープン間もないでしょうから、今後に期待しましょう。。。

注文はスマホで取っていました。
現代的ですね。
オープンして間もないためか、注文がたどたどしい。(微笑み)

まだ、『ワンストップワンサービス』でしたので、今後時間が経過するにつれ、効率は爆上がりしそうな予感です。
そんなためか、終始せわしなく忙しそうだったため?それとも今の居酒屋ってこうなの?ってビックリしたことが一連通してありました。
それは…
「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございます」とか『あいさつ』がほぼ聞こえなかったこと。注文したメニューもなんかボソボソって言って置いていく感じ。
コロナ禍だから声を出すのもはばかれるのかな?
緊急事態宣言が明けたら、変わっていくのかな?
忙しかったからちょっと疲弊してしまったのかな?

料理提供

とりかわ串ともも串とハムカツを注文しました。
(完全におじさんのソロ飲みです・・・)

提供までの時間ですが、
体感3分くらいでとりかわ串が提供、
その後2分くらい経ってハムカツが来る、
もも串は10分くらいはかかったかな…
注文から提供までがすこぶる早い。

とりかわ串は、串に刺した状態で素揚げしているようで、注文が入ったら軽く炙る程度で仕上げている印象でした。
カリッカリに仕上げられている。有り難い。
個人的にはとりかわのあのむにゅっとした感じが苦手なので…
とりかわ自体は臭みも殆ど感じられないので食べやすかったです。
さすが『大将おすすめ』です。
期待を裏切りません。
皮串.jpg


なお、タレは注文時に4種類から選択できました。
今回はニンニクが入った少し辛いとされるタレを選択したのですが、
…しょっぱい。味が濃いのではなく、タレの塩味がたっている印象。
でもこれはこれで、ビールが進む…

続いてもも串
塩で仕上げてもらいました。
こちらは、焼き上げ過ぎていて肉がパサパサ。もも肉が胸肉に変わったのか?くらいの印象でした。残念です…
味噌がついてきましたが、こちらもやはり、というか、塩味がとんがっている印象。
もも串.jpg

塩味がたっているのは、お酒は進むだろうけど、こう2品も続くとちょっと引っかかる。

そしてハムカツ

まず盛り付けがとても綺麗です。
完成度がとても高いです。
1枚を2等分にそぎ切りし、キャベツの繊切りをまくらに立体感が出るように盛り付けてられています。
切り口から察するにバッターの剥がれもなく、衣もしっかりとつけられています。
メニュー写真の撮影ができそうなくらいの綺麗さ。揚げ色も良いです。
提供が早かったにも関わらず、油切りもしっかりされていました。天紙が油を吸っていないです。
惚れ惚れしてしばらく眺めた後で、どうやって盛り付けてるのか少しずつ動かして確認してみたりしました。(性ですかね~?)
ハムはある程度厚みがあり食べ応えもしっかりしていました。マヨネーズはケンコーかなぁ?酸味が少なくてまろやかな印象です。ただ、和がらしの辛み、風味が飛んでいたのが唯一の残念要素。
マヨネーズと一緒につけたからかなぁ・・・?
それにしても思ったほど辛さを感じなかった。

ハムカツ.jpg
ハムカツ(アップ).jpg


所感

QSCA
Cは、オープンして間もないこともあり、きれい。
Aも、あの居酒屋独特の雑踏感が醸成されており、申し分ない。ここだけコロナ禍前の世界にタイムスリップしたのでは?と錯覚するくらい。

強みとして伸ばして欲しいのはQ
弱みを補って欲しいのはS
Qの強みは、
①注文から提供までがすこぶる早いこと。
コロナ禍前からただでさえ人員不足が取り立たされてきている外食産業。
コロナ禍に入り、さらに拍車がかかり、「この時勢だからしょうがないか」と諦念意識が頭をもたげる店舗が多いのが実情。

そのような中で、
人員を適正に揃え、仕込みを万全にし、『お客様を迎え入れる体制』をオープン間もない状態から作り上げられている。
なんと見事な店舗オペレーションだろう!!!

また、席数に限りがあるため、注文から提供までのタイムラグは少なければ少ないほど席の回転率を上げることに奏功する。

久々にいいもの見せてもらいました。
見てるだけで酒のアテになる。

②盛り付けが綺麗(美味しそう)であること
注文したメニューは僅か。
しかし、その中でハムカツの盛り付けの精度の高さを垣間見ると、
他のメニューの盛り付けについても期待ができる。
隣席で、『石鍋の牛もつ煮込み』らしきメニューが注文されていたが、
熱々でシズル感抜群に見えました。

作り手の想いとか願いとかも詰まっている感じすらします。


Qの課題

味付け
タレや味噌の塩味が尖っている。
もう少し他のメニューを食べてみないと相対的にはわからない部分ですが、
ここに修正を加えてはどうか?と思いました。
みりんや角の取れた甘さの三温糖などを加えてはいかがでしょう?
甘みやまろみが増すことで、より多くのお客様に喜んでいただける気がします。

Sの課題

まずは『あいさつ』ですかね?
「いらっしゃいませ」→お客様の認知、歓迎
「ありがとうございます」→感謝の気持ち
直接伝えることで、お客様がお店に対する愛着を持つことが期待できるのではないでしょうか。
また、店内の活気にも一役買いますし(コロナ禍なので憚られるかもしれませんが…

つぎに、ホールに出ている方が『メニューを運ぶだけ」「片付けるだけ」の作業員に陥っていることでしょうか。
時間の経過と共に熟練へと至り、それに伴い変化していくとは思いますが。。。
例えば、メニューによっては、提供時に『食べ方の説明』『食材へのこだわり』などの説明ができても良いと思います。
例えば、『おすすめ販売』を行ってキッチンと連携しながら、「売って欲しいもの」の確認と、それを「売り切る体制」を構築していくのも良いと思います。
言葉の投げかけ一つで出数は変わる契機を産むと思うので、『店舗内営業』を意識することで、日々刺激が生まれていくと思います。

コロナ禍ということもありますが、運営を垣間見た上で危機感と真剣さは十二分に感じられました。
後はちょっとだけ契機を模索すれば良いのではないだろうか?と思います。

少し時間をおいて、また伺おうと思います。
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