高1のA君。お母様のご依頼で夏休みの勉強スケジュールを一緒に作ることになりました。
A君の一学期のテスト結果を見せてもらうと、英語に苦しんでいるようでした。ご本人も「英語が苦手でどう勉強すればいいかわからない」と話していたので、英語を軸に考える事に。
身近な目標をきくと学校のクラスに順位があるようで、「ひとつ上のクラスに上がりたい」としっかりと目標を持っていたので、夏休みはこのワンステップをあげることに注力しましょうとお話ししました。
A君のように具体的な目標があるのは、とてもいいことです。ただ成績を上げたいというだけでは、どこから始めればいいのかわからない上、どの教科も漫然とやると結局は何もできないで終わってしまう事もあるからです。
学校からの宿題を見せてもらうと意外に多い。特に英語、数学だけでなく古文、世界史、化学など受験前にやっても遅くはないものがわんさか宿題ででています。極めつけは英語の本を読んでみるという課題。
課題用に購入した本が読むにはかなり難しいのではないかと心配だったので、わが家にあったレベル別で読める英語の本を数冊貸し出して読んでもらうことにしました。
そしてヤル気一杯のA君はさらに英語用の問題集も購入していました。問題集そのものは説明も多くどちらかといえば参考書として利用できそうです。ここにも、英語を克服したいというA君の気持ちが表れています。
しかし、宿題をこなしながら新しい課題を並行してやるのも難しいのではないかという事で、まずは宿題から始めることに。
毎日ほぼ部活で午前中はつぶれるけれど、午後から学校の図書館で部活の先輩や友だちと一緒に勉強できるとのことで、そこを確保して宿題を進めていくことにしました。スケジュールは夏休みいっぱいのものを一旦つくってもらいます。
私が作ってももちろん構わないのですが、やはり自分で作ることに意味があります。というのも勉強の進み具合や課題の内容に対してかかるであろう時間の配分を知ることができるからです。
実際にやってみると、スケジュールよりも早く終わったり、逆に全くスケジュール通りに行かない事は普通にあります。自分で組むと自分のペースを早くわかることができるので、一旦はご自身で作ってもらうわけですね。
さらに、帰宅後も3時間くらいは時間があるから勉強を入れたいと強気な発言のA君。でも、勉強の予定は往々にしてくずれるもの。なので、予備タイムとして確保しました。とはいえ、A君はやはりスケジュール内に勉強を入れています。頑張り屋さんだね。
お母様は「ほとんどしゃべらないのではないかしら」と心配されておられましたが、なんのなんの。めちゃくちゃ沢山質問がでました。
質問が多い事もとてもいいことですね。何をすべきかわからないのだとしても、質問すらでないのではこちらも手の打ちようがありません。
「数学はこんな勉強をしようと思うけど、この難易度くらいで大丈夫ですか?」「英語の参考書を買ってみたのだけど、これを前から読んでやるというのはどうでしょう?」と非常に具体的な質問です。すばらしいですね。
私からはこうやった方がよい、ということよりは「A君はこのくらいの難易度のところはどのくらいできそう?」と質問していきます。
こうすることで、ご自身ができるところを認識してもらうことが狙いでもあります。
一通り相談して、一旦自分で作ったスケジュールを見せてもらいました。まずは第一段階は終了です。ここからはお母様の許可を得て、A君と個別にLINEでやりとりをすることになりました。
定期的に進度を確認し、励ましたりスケジュール調整を確認するのは本人とする方がいいです。信頼関係はとても大切なので、お母様にお話しするときは必ずA君にも許可をもらいます。
A君からスケジュールを見せてもらった翌日、早速質問がありました。