ミステリーショッパーはここを見ている

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ビジネス・マーケティング
ミステリーショッパーとは、いわゆる「覆面調査」のことです。エステや飲食店、ショップ、その他レジャー施設などで1年に数回会社がお金を払って覆面調査員に来てもらうわけです。

ミステリーショッパーは、規定の質問事項をスタッフに質問して、その回答内容、回答時のスタッフの対応を会社に報告します。スタッフだけではもちろんありません。施設や店内のきれいさ、清潔感、対応までの時間にいたるまで事細かに確認します。

この報告書からその店の問題点をあぶりだし、スタッフトレーニングや施設内の清掃箇所、改善案に生かすのです。よりよいお店にするためのテストみたいなものと考えてもよいのかもしれません。

ところで、ミステリーショッパーはどのような視点で調査をしているのでしょう?

会社が確認を依頼した箇所はもちろんチェックしています。例えば、お店に入った時の店員からの声掛けや、名札、笑顔といったところです。また、施設内にお手洗いがある場合は、お手洗いのきれいさは確実にチェックされます。

それ以外には、どのようなところを見ているのか例をあげて見てみましょう。

あるお店でドリンクを注文しました。注文をしたいと思い店員さんに目を向け、相手が気がつくまでの時間も確認事項です。さらにドリンクの注文からテーブルに持ってきてくれるまでの時間も同様です。この辺りは予想がつきますね。

「ドリンク用のストローが落ちてしまったのでもう一つください」と依頼されたときに、袋入りのストローがない場合、どのようにお客様に提供しますか?

あるお店ではスタッフが手でそのまま持ってきました。しかも、飲み口近くを素手で持っています。お客様はチラッと確認するとそのストローは使用しませんでした。

別のお店でも袋入りのストローがないため、店員さんはグラスに入れて持ってきました。違いがわかりますか?

ミステリーショッパーはこのようなところを見ています。普段通りではないハプニングがあった時や急な依頼がお客様からあった時に、店員がどのように機転を利かせて対応できるか、というところです。

ストローの件が調査報告にあったからといって、マニュアル化するのはお薦めできません。そんな細かなマニュアルはあっても結局あまり役に立たないからです。

調査結果を生かす方法があるとすれば、スタッフトレーニングでしょう。ケーススタディで実践してみる方法はスタッフが「想定外」と考えるものを減らしていくことができるでしょう。

「また来たい」と思っていただけるお店作りの要はやはり人なのですね。




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