IOCアスリート委員会のルール50（athlete365より）

今回はオリンピックでのアスリートの表現んいついてです。少し硬い内容の話ですが、アスリートの表現を、どこまで許して、どこから規制するか？みんなが気持ちよく競技をすること、表彰などのセレモニーを権威を持ったものにするためには表現をどこまで許すのか？世界の変化に合わせてフィットする方法を探る必要がありそうです。

IOCアスリート委員会(AC)委員長のカースティ・コベントリーは本日、IOC ACのアスリート表現に関する報告書とその勧告をIOC理事会(EB)に提出しました。

オリンピック憲章のルール50に関する一連の勧告とアスリート表現に関する彼らの協議は、IOC EBによって承認されました。

カースティ・コベントリーは「この広範なアウトリーチの目標は、アスリートと関わり、オリンピックやオリンピックの時間外で自分の意見を表現する既存および新しい機会に関する彼らの考えを聞くでした。私たちは、アスリートの声を増幅し、オリンピックの価値とスポーツが何を意味するのかをサポートするより多くの方法を見つけたいと考えています。この協議は私たちにとって非常に重要なプロセスであり、アスリートコミュニティとの継続的な対話の一部です。IOC EBが我々の提案を全面的に支持したことをうれしく思います。

勧告は、185の異なる国内オリンピック委員会(NOC)とすべての41のオリンピックスポーツを代表する3,500人以上の選手を含む広範な質的および定量的な協議プロセスの結果である。この協議は、大陸協会の選手委員会と世界オリンピック協会によって支援されました。

方法論の監査、アンケートとその実行の見直し、データの解釈など、定量的調査の全過程を独立して見直すため、IOC ACはスイス社会科学専門センター(FORS)と協力し、質の高い学術調査を行いました。

すでに2020年初頭、IOC ACは、記者会見やインタビュー、チームミーティング、デジタルメディアや伝統的メディアなど、オリンピックで選手が意見を表明する既存の機会を明らかにしていました。

「選手の協議とIOC AC勧告からの結論は、ルール50をさらに明確にし、オリンピックやオリンピックの外で選手が自分の意見を表明する追加の機会を提供するように設計されています」と、カースティ・コベントリーが言っています。

IOC ACがIOC EBに提出した勧告は、定量的研究と質的な相談結果、人権およびスポーツ法の専門家からのフィードバックを考慮に入れています。

私たちは、アスリートの声を増幅し、オリンピックの価値とスポーツが何を意味するのかをサポートするより多くの方法を見つけたいと考えています。

カースティ・コベントリー、IOC ACチェア

この協議は私たちにとって非常に重要なプロセスであり、アスリートコミュニティとの継続的な対話の一部です。

推奨 事項

1. オリンピック競技における選手の表現機会の拡大

開会式・閉会式にて

開会式と閉会式での連帯、団結、非差別の重要性を強調する。

オリンピックの誓いを適応させ、インクルージョンと非差別に関するメッセージを含めます。

以下は、誓い(IOC EBによって承認された)への変更のための提案です:

「アスリートの名の下に」「すべての審査員の名の下に」または「すべてのコーチと役人の名の下に」。

「我々は、これらのオリンピックに参加し、ルールを尊重し、遵守し、フェアプレー、インクルージョン、平等の精神で参加することを約束します。一緒に私たちは連帯して立ち、ドーピングなしで、不正行為をすることなく、差別をせずにスポーツに自分自身をコミットします。私たちは、オリンピズムの基本原則を尊重し、スポーツを通じて世界をより良い場所にするために、チームの名誉のためにこれを行います。

b.オリンピック村のブランディングで

平和、尊敬、連帯、包摂、平等を祝うために、オリンピック村の「ルック」に集団的なメッセージを組み込みます。

c. オリンピック休戦壁画を通して

文脈: オリンピック村の「オリンピック休戦壁画」のデザインのコンセプトは「平和の枠組み」であり、多様性を認識し、人をつなぎ、調和を持ち込みます。選手は、オリンピック村でこの機会をもっと意識し、これらの価値観への支持を表明する必要があります。

勧告

さらに、オリンピック村のオリンピック休戦壁画を選手の間で活用して、オリンピック休戦の理想への支持を示し、デジタルエンゲージメント手段を通じてその範囲を広げます。

d. アスリートアパレルを通して

包括的なメッセージングでアスリートアパレルを生産し、大会中にアスリートとその取り巻きのためにそれを利用できるようにします。

提案された言葉は、平和、尊敬、連帯、包摂、平等です。

e.ソーシャルメディアキャンペーン

平和、尊敬、連帯、包摂、平等という共通の価値観に対する意識を高めるために、アスリートコミュニティとの「より強い一緒に」キャンペーンを構築してください。

f.スポーツプレゼンテーションにおけるデジタルメッセージング

コンペティション会場やスポーツプレゼンテーションのデジタルメッセージの一部として、共有価値を中心にメッセージを組み込みます。

2. オリンピック以外の選手の表情を高める

オリンピック選手として、私たちはスポーツに情熱を注いでいます。私たち一人ひとりにとって、その情熱は日常生活に続き、私たちは私たちと社会にとって非常に重要な問題に変化を提唱しています。アスリートは、彼らが深く気にしている問題について沈黙すべきではありません。

これらの原因は、世界のさまざまな地域の選手、背景や文化、および異なる問題が彼らにとって重要であることを指摘すべきです。

大会のユニークな性質により、世界中の選手が平和と調和の中で一緒に来ることができます。オリンピック選手になることで、オリンピックが提供するプラットフォームを通じて、私たちの可視性と社会の範囲は、大会の16日間を超えて増幅されます。オリンピック村で調和しながら世界一と戦うことで設定した例は、ますます分断された世界に送るユニークなポジティブなメッセージであると考えています。

勧告

アスリートに、アスリートにとって重要なトピックについて話し合い、強調するためのプラットフォームを提供します。見解の表現は、常に敬意を払い、オリンピックの価値観に沿っているべきです。

3. 表彰台、プレー分野(FoP)、公式セレモニーを保存

定量的研究では、明らかに大多数の選手が、公式の式典(回答者の70%)、または表彰台(回答者の67%)で、プレーの分野(回答者の70%)に対する見解を示したり、表明することは適切ではないと答えています。

このポジションは、IOC AC定性的な協議においても広く表明されました。IOC ACが聞いた議論は、選手とその特別な瞬間が尊重され、オリンピックの焦点が選手のパフォーマンス、スポーツ、オリンピックの価値を祝うことを保証する必要性でした。しかし、一部のアスリート代表は、表現の自由と言論の自由を議論として異なる見解を取り、これが他の議論を上回っていると感じています。

IOC ACは両方の見解を考慮に入れ、人権とスポーツ法の専門家に相談しました。これらの議論では、次のことが明らかになりました。

言論と表現の自由は普遍的に認められた基本的人権であるが、絶対的ではない。そのような権利には義務と責任が伴います。

言論の自由と表現の自由は、非常に限られた条件の下で制限され、その評価は微妙であり、状況によって異なる(したがって、以下の勧告4、5および6)。

質的な協議の一環としてACに耳を傾け、IOC ACは選手の政治化のリスクと選手が外部圧力にさらされるリスクについて非常に懸念しています。選手は、信念に関係なく、特定の国内または国際問題に関して公的な立場を取らざるを得なくなる可能性のある立場に置かれる潜在的な結果から選手を保護することが重要です。このような場合、オリンピックの政治的中立性は、政治的干渉や搾取から選手を保護する方法です。

結論として、定量的および質的な調査結果は、大多数の選手がプレーの分野、公式の儀式、表彰台を保護したいと考えていることを示しています。

勧告

あらゆる種類の抗議やデモ、またはそのように認識された行為から表彰台、FoP、公式の儀式を保存します。

4. 制裁の明確化

勧告

IOCの懲戒手続きとIOCルール50ガイドラインに従った現在の慣行であるため、適切なプロセスと制裁の比例性を確保するために、ルール50の現在の段落2の違反をケースバイケースで調べます。

IOC ACは、法務委員会が、それぞれのケースのそれぞれの文脈を考慮して、規則違反に対して課される制裁の範囲を、そのうちに明確にすることを推奨しています。

5. ルール50に関する詳細情報の提供

勧告

以下に関する情報の強化と強化を提供します。

ルール50.2(アスリート表現)および関連ガイドラインの目的と範囲。

オリンピックの価値観と非差別原則がすべての利害関係者によってどのように実施され、推進されているか。

6. ルール50を2つのルールに再構築し、ルール50.2の明確性を高める

コンテキスト: ルール 50 のルール 50.1 とルール 50.2 の組み合わせにより、ルール 50 の範囲と目的が明確になさす。

勧告

ルール 50.1 とルール 50.2 を 2 つのルールに分けます。

ルール 50.2 の範囲を明確にし、ルール 50 ガイドラインのみに現在含まれている要素をルール自体に組み込むことも含めて、より明確にします。

IOC ACは、オリンピック東京2020以降のこれらの勧告の実施に焦点を当てます。

背景

現在、オリンピックサイトでの商業施設や広告看板の禁止に加えて、ルール50は、「いかなるオリンピックサイト、会場、その他の地域でも、いかなる種類のデモや政治的、宗教的、人種的プロパガンダも許可されていない」と述べています。ルールは、オリンピックでの焦点が選手のパフォーマンス、スポーツ、団結と普遍性に残ることを確実にするために努力しています。

2019年、IOC ACはルール50ガイドラインを起草しながら、グローバルアスリートコミュニティと協議しました。彼らは、オリンピックで自分の意見を表明する既存の機会と、そのような表現が適切でない場所を選手に明確に提供することを意図しています。

2020年6月、IOC理事会が可能な限り最も強い言葉で差別を非難する決議を発表した後、IOC ACはオリンピック選手がオリンピックの精神を尊重しながら、オリンピック憲章に掲げられている原則に対する支持を表明する方法を模索する任務を負った。

協議プロセスが可能な限り広範かつ広範囲に及ぶように、定量的および質的評価の両方を用いた方法論が採用された。定量的なアプローチは、すべての国からのエリートアスリートが参加する機会を持つことを保証し、定性的なアプローチはACからのより深いフィードバックを保証しました。IOC ACは、2つの専門研究機関(パブリシス・スポーツ&エンターテイメント(PSE)とFORS)と契約し、方法論のあらゆる側面を精査し、最も厳格な科学基準に従っていることを確認しました。

IOC ACは、表現の自由とルール50.2に関する彼らの視点を得るために人権分野の尊敬される専門家と協議しました。IOC ACは、レンツ・アンド・シュテーヘリン(L&S)と協力して、人権、スポーツ法、非営利ガバナンスの観点からフィードバックとアドバイスを求めました。