転売ヤーに依存

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美容・ファッション
いつの時代も転売ヤーなるものが多かれ少なかれ存在します。
彼らとて立派なビジネス。物を仕入れて販売しているという考え方は小売業そのものとなんらかわりません。
しかしながら販売店から100%歓迎されるかといわれればそうでもありません。
例えば限定品であれば数に限りがあるため争奪戦が勃発します。
我先にと少しでも多く確実に手に入れるようにあの手この手をつくします。
場合によっては徹夜で並んで一番乗りを目指したり、○ームレスにお金を払って並んでもらうことも。また行列ができてしまうと割り込みや途中抜けなどのトラブルの頻発。転売ヤー同士のトラブルや店員にクレームをつけたりと穏やかではありません。
この商売が成り立ってしまうのは様々な要因がありますが、一つに内外価格差があります。もちろん物にもよりますが、場合によっては海外で買うのと日本で買うのでは倍近く差があるものもあります。
そこを狙って転売ヤー達は物を仕入れるのですが、今では転売ヤー達も在庫リスク回避の為、無駄な物買いません。
インスタライブなどを活用し、いわゆるオンラインで受注をとりそれら受注に従って買い付けます。一昔前まではお店での写真や動画撮影禁止のところは多かったですが、今や緩和してるところの方が多いですかね。
あまり歓迎されていなかった転売ヤー達がこのコロナ禍で激減した国内客を補填してくれるとはなんとも皮肉なもんです。
とあるブランドは転売ヤーの売上比率が全体の半分を軽く超える信じられないところもあります。そんな会社の上層部は左団扇。
黙っていても何もしなくても売れていくので笑いがとまりません。
でもこの事態を冷静考えられるか否かが優秀な経営者。半分が転売ヤーの売上ということは彼らがいなくなれば売上は半減します。
いやいやいなくなるわけがない、と右肩上がりのときは不思議なものでマイナス思考が働きません。しかしそうやってバブルは崩壊してきました。急激に上がったものは必ずどこかで急激に下がります。それが相場というものです。
グローバル視点で考えると極力内外価格差は小さい方が好ましいです。
せめて1.3倍以内に抑えられれば転売しても粗利は薄利です。ですので極端な買い占めはおこりません。そして何よりも一番問題なのはその輸出している国のビジネスチャンスの芽を摘んでいるということです。
本来であれば正規のルートで正規の店で輸出した商品を買ってもらうのが一番ですが、並行輸入することでその正規のルートの店より安く売れてしまうと、せっかく苦労して海外に出店しても並行輸入品があるゆえ思うように売上が伸びません。
そうなるともはや海外に直営店を出す意味すらなくなってしまい、結局コントロールできない並行輸入業者での取り扱いに限定され、
最悪ブランドイメージの大きな毀損につながります。
そうならない為にも内外価格差はできる限り小さいほうがいいのです。
これは関税があるからできないと諦めるのではなく、ちゃんと戦略をもって企業努力すればできないことではありません。
わたしは転売ヤーがダメとは思いませんが(立派なお客様です)、極端に依存して現地のビジネスを阻害するほどの売上シェアというのはいかがなものかと思います。
売れてるからまあいいやとあぐらをかいて何も策をうたなければ必ずやしっぺ返しがきますからね。
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