お迎え健診の大切さについて

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今回は新しく鳥をお迎えした時の健診の大切さについて記載します。

多くの飼い主さんが鳥をお迎えする場所はペットショップではないかと思います。中にはブリーダーさんへ直接赴いてお迎えする方もいらっしゃるかと思います。あとは、知り合いのつがいの鳥が卵を産んだから譲ってもらう、等ですね。

(注意点ですが、野生の雛を保護してお迎えするのはタブーですのでおやめくださいね。優しい気持ちで保護するお気持ちは分かりますが、禁止されています。感染症でご自身の健康を損ねる可能性もあります。詳しくは農林水産省やお住いの都道府県など公的機関のページをご覧ください)

どのような形でお迎えしたにせよ、1~2週間して少しおうちに慣れてきたら健診を受けるようにしましょう。
最低限の健診で大丈夫です。身体検査、糞便検査、そのう検査、この3つは鳥を診る獣医なら基本検査として行ってくれるはずです。もしくはこちらからこの3つをお願いしましょう。
メジャーな病気は、この基本検査でだいたいスクリーニングできます。
というよりも、この基本検査でひっかかる病気を放置しておくと後々大変ですし、初期で治療しておいた方がはるかにコストが安く済みます。

健診で何か病気がみつかった時、
お迎えしたばっかりなのにどうして病気になったの??
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
病気になったのではなくて、もともと病気を持っていた場合の方がはるかに多いです。あなたのせいではありません。
これはペットショップやブリーダーさんを批判しているわけではありませんよ。
ショップにしろ、ブリーダーさんにしろ、多頭飼いでお世話をしていることがほとんどです。
1つのケージに複数羽入っていたり、複数のスタッフが流れ作業でお世話をしていたり。鳥たちの共用お水の中に排泄したとしても即座に気付いて取り替えることも難しいです。誰か1羽が何か病気を持っていた場合、飲み水を介して、食べ物を介して、スタッフの手を介してあっという間に他の個体に広がります。
完全にクリーンな状態で動物を飼育するなんて不可能です。
ショップやブリーダーさんのもとで育った子が何かを持っているのは普通にあります。もし健診で引っかかってもあまり懐疑的な目で相手を見ないようにしてくださいね。
(目で見て明らかに不衛生な環境でお世話をしているとか、病気でボロボロの子を放置している等の問題があればそこからのお迎えは再検討した方がいいかもしれないですね)

よそのおうちから譲ってもらう場合も健診は必要です。
できれば、
・先に健診をしてもらってから譲りうける
・健診に行くことを先に話しておく(結果を共有するかしないかも)
を話し合えると良いかもしれません。
健診で何か引っかかったときにトラブルになるのを避けるためです。
もし感染症を持っていた場合、親鳥が感染源の疑い濃厚ですので親も健診に行く必要があります。それをきちんとお伝え・お話できる関係性の方が良いですよ。

診察で健診をすると、特定の病原体検査をした方が良いか相談されることがあります。TOP3は、
PBFD
BFD
オウム病
です。皆さんご存じかと思いますが、上2つが鳥同士の感染症、最後1つが鳥同士・人との感染症です。

基本的には全て検査した方が良いと思ってください。
特にオウム病は、発症すると重篤な症状を起こす感染症で、笑いごとでは済まない場合もあります。オウム病の人の症状については厚生労働省などのホームページをご覧くださいね。

1羽以上の鳥がすでにおうちにいて、さらに1羽増やしたい場合はこの3つの検査はマストです。
個人的な見解ですが、義務にするべきだと考えています。
なぜなら、例えばPBFD1つで瞬く間に鳥が全滅することだってあるんです。
感染症を甘く見てはいけません。
初期で検査して陽性だと分かったなら、他の鳥と生活空間を分ける、消毒をするなどの最低限の防疫措置が取れて感染拡大を防げる可能性があります。
検査1つで事前に対応できることがあります。
お財布事情もあるかと思いますが、ぜひ検査は積極的に受けましょう。

鳥の世界には残念ながら「ワクチン」が存在しません。
犬猫などのように定期的にできる効果的な予防措置がないのです。
鳥の健康は飼い主さんの手にゆだねられています。
小さな命を預かっているという意識を忘れずに、早め早めの検査と対策を心がけてくださいね。









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