チームのリーダーがメンバーに何かを伝えたいとき、「1対多のコミュニケーション」と「1対1のコミュニケーション」がありますが、それぞれの特徴・受け取る相手の性格・使う状況を考え、これらを使いこなせるようになると、コミュニケーションの質、即ち、相手の心に伝わる度合いが格段に向上します。
逆に、それらをごちゃまぜにしてリーダーにとって都合の良い選択ばかりをしていると、伝えたいことが曲がって伝わったり、場合によっては伝えたいことと逆の意味に解釈されてしまうこともあります。
コミュニケーションの基本は、「伝えたい相手にどう伝わるか」であり、「伝えたいことを受け取ってもらうのに相応しいのはどういう状況か」ではないでしょうか。
例えば、「1対多のコミュニケーション」で、リーダーが“あること”を伝える。
それをすぐに理解し実践してくれる人がいたとします。その後、その人に対し、同じことを何度も繰り返し「1対多のコミュニケーション」で話すと、途中からくどいと思い、聞き流すようになります。
一方で、1度話しただけでは実践してくれない人がいたとします。1度では伝わらないからと、 「1対多のコミュニケーション」で何度も話し、それでも実践しないと、他のメンバーがいる前でそれを指摘する。それは実質的に他のメンバーとの比較評価をしていることになり、ある意味、吊し上げです。
このケースにおいては、同じことを何度も繰り返し「1対多のコミュニケーション」で話すことは、どちらのメンバーにとってもマイナスの効果となります。
こうした残念なケース、職場でよくみられるのではないでしょうか。
「1対多のコミュニケーション」と「1対1のコミュニケーション」。よく考えて使うと大きなプラス効果が期待できます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。このことから、少しでも新たな気づきや考える上でのヒントに繋がることがありましたら幸いです。