“誰にでもできる仕事” に付加価値を吹き込む

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ビジネス・マーケティング
誰にでもできる仕事にこそ付加価値を吹き込む余地があり、そこに他者(他社)との差別化を図る要素を見つけることができるのではないかと僕は考えています。どういうことかというと、例えば、会社の社長から、あるイベントの当日、社長が行うスピーチの読み文(A4の紙7枚)を演台(講演などをする人の前に置く背の高い机)の上にセットしておくよう指示されたとします。さて、あなたなら7枚の紙をどうセットしますか?


恐らく、多くの人は置く位置くらいは考えても、言われたとおり、そのまま置きますよね。それで任務は完了ですし、社長から叱責を受けることもないでしょう。まさしく、誰にでもできる仕事を期待通りに、”可もなく不可もなく”したと言えます。

実は、ここに付加価値を吹き込むチャンスがあります。例えば、7枚をそのまま置いたら、スピーチの時に社長が紙を2枚一緒にめくってしまうかもしれませんし、そもそもめくりにくいですよね。
ではどうしたらよいのか。社長が紙をどうめくるかを考えると、(例えば)この状況だったら右手の親指と人差し指で紙の左下を摘んでめくるだろうと想像できます。とすると、紙の左下端に着目し、(摘むときに1枚しか掴めないよう)7枚の紙を下から順に上の紙で左下端を隠すように少しずつずらしてセットしたらどうでしょうか。更に、左下端が机の面から浮くように少し折り目をつけておくとめくりやすくなります。

今度は、別の機会に、社長から、出来上がったスピーチ原稿の当日用の読み文の紙(文字を大きくしたもの)を作成してもらえないか、と指示されたとします。
指示どおり、そのまま文字を大きくしただけの読み文を作成しますか? スピーチをする社長の立場で考えれば、一行の終わりを区切りのいいところで改行したり、話の筋が変わるところはスペースを二行か三行開けるなどの工夫ができます。また、それだけに留まらず、読みにくい単語や文節を(文脈は変えずに)読みやすい語順や言葉に置き換えることもできます。

更に、スピーチを聴く側の立場で考え、聞き取りやすい、或いは、理解しやすいように校正の提案をしてみてもよいかもしれません。
そうすると、次回は社長からスピーチ原稿そのものの案づくりを依頼されるかもしれません。

このように、何かプラスアルファのひと手間を加えて期待値を超えるアウトプットを出し続けていると、リピート注文を呼び込み仕事の幅を広げることに繋がるかもしれません。・・・可もなく不可もなく仕事をこなす他の誰かではなく、いつも何かちょっとしたおまけをつけてくれる『あなた』ご指名で。

最後まで読んでいただきありがとうございます。このことから、少しでも新たな気づきや考える上でのヒントに繋がることがありましたら幸いです。
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