もう1年半くらい私たち世界中が振り回されているわけですが、そういった世界規模の出来事が起きなくとも、私たちの人生には自分の予測不能、制御不能なことが次々と起きますよね。
それが良いことなら良いんだけど、そうなって欲しくないことが起きることの方が断然多い気がしません?
例えば会社員だったら日常的にあるのが
・急に会社の方針が変わって計画を立て直し
・人事異動で上司が変わって仕事の進め方がガラリと変わる
・指示通りにやったのに上司の言うことが変わってやり直し
・A先輩から言われた通りにやったらB先輩から違うと指摘される
・自分はいつも通りやっているのに上司の機嫌によって酷く怒られる
・職場の誰かが休んだり遅刻早退するたびにその人の仕事が回ってくる
・近くにすぐ感情的に怒鳴ったり物に当たる人がいてその度に嫌な緊張感を強いられる
・家族の体調不良やトラブルで急な欠勤や遅刻早退をしなければいけない
・自分や家の事情で今まで通りの仕事の仕方ができなくなる
とかとか。分かるわ~。私自身ももちろん心当たりありますし、愚痴や相談でもよく聞きます。
もちろんコロナ関連でも、計画が一旦止まって全部違うやり方を考え直さなければいけないとか、当たり前にやっていたことがやれないとか、出社するなとかやっぱり来てくれとか、まあいろいろあります。
平穏無事はあり得ないから、それに耐えられる自分でいるしかない。
「耐える」と言っても、歯を食いしばって身を縮めて自分を押さえ込むようなことでは決してありません。
「何があっても動かんぞ~っていうしっかりした土台の部分」と、「なんぼでも動かしてかまいませんぜ~っていうゆるゆるの部分」とを持っておくということです。
しなやか〜に対応する、ということです。
しなやかに対応できるようになるためのポイントは3つです。
1.自分の中の「あるべきルール」を見直してみる
そもそも、上記の例のようなことが起こったときに、なぜ不安やイライラなどのマイナスの感情が湧いてくるんでしょうか。
それは自分の中に「こうあるべきである」というルールがあるからです。
・会社や上司は言うことが常に同じであるべき
・仕事の指示を出す人たちは全員同じことを言うべき
・一度決めたことは貫き通すべき
・上司たるもの常に機嫌よくしているべき
・仕事に穴を開けて人に迷惑をかけることがないようにすべき
・仕事は全員に同じだけ振られるべき
・家族の仕事を邪魔しないようにするべき
どれも、確かにそうではあるかも、そうとも言えるかもしれないですね。
そして、あなたが自分の中にこんなルールを作っているのは、あなた自身がこう言われてきたから。
あなたはその教えをきちんと受け取り、ずっと守って来たんですね。
案外素直な自分を褒めてあげてください。
(これ嫌味じゃなく、本当にそうですよ。こんな素直な面が自分にもあるんだなあとさらに素直に認めて良いと思います)
認めたら、次に自分は果たしてその「あるべきルール」を完璧に守れているか考えてみましょう。
考え方としては自分の中でずっと大事に守ってきた「あるべきルール」。
では、実践度はどうですか?
いつも完璧に守れているでしょうか。うっかり守れていないこともありますか? あれ、けっこう守れてないことあるな? とか?
2.自分の大切なもの(軸)をはっきりさせる
もし完璧ではないなと思ったら、そのルールは自分を不安やイライラにさせるほど大事なルールなのか考えてみましょう。
「あるべきルール」は、何かを人のせいにするための「自分に都合いいルール」になっていない?
あるいは、その「あるべきルール」を頑なに持っていることで、自分自身のダメな欲求を抑え込もうとしていませんか?
自分がいつも気持ちよく守れているルールでなければ、ルール撤廃を検討してみてください。
つまり、自分自身にも周りにも、「もうそのルール守らなくてもいい」ことにしてあげるということです。
私自身もよくあります。人に対してついイラっとしておいて、ふと気づくことがあるんです。
先日もカフェに行ったときのこと。隣席の2人がかなり話が盛り上がってきて、マスクを外したまま大声でわちゃわちゃしっ放しだったんです。
それで私は少しイライラしながらこう思うのです。もうちょっと遠慮して話してくれないかな。飲むとき以外はマスクするとかさ。自分が感染しないと分からないの?と。
それで私自身はというと、一人だからおしゃべりしないしとマスクは外していて、不意に店員さんがお水を注ぎにきてくれたときなんかに、マスクしないまま近距離で問いかけに答えたりしてるんです。
それで後で思いました。これ、何が違うのかと。頻度か、喋った文字数か、意図的かうっかりかの違いか?と。
ああ私も同じことやってた。(ちょっとOKの基準が違うだけで)おはずかしい。。。
しかしこんなことは今でも山ほどあるのです。。
このことに気づいたら、そこはもう素直に(あなたはそもそも素直なことは確認済みです。笑)少なくとも自分が守れていないルールを人に押し付けるのはやめましょう。
そしてあなた自身もそのルールから解放してあげましょう。
そうしてルールの見直しをした結果、それでも残したいルールは本当に大切なものの可能性が高いので、そのまましばらく様子をみていましょう。
やっぱり違うなと思ったらその都度、撤廃すればいい。
やっぱり大事だなと思ったら大切に。
そして、自分にとって本当に大切だなと思ったことであっても、うっかり忘れたり、つい雑に扱ってしまうこともあります。うっかりしてたことに気づけばいいので、自分や人を責めないでね。
3.思い通りでないことは起こるものだし、人には人のルールがある、と認める。
そもそも大前提として、思い通りでないことは起こるものだと諦めてください。
これが頭では当然のように分かってはいても、いざ発生すると、どうしてこんなことに?なぜ私に?って心が激揺れするよね。
心が揺れないわけにはいかないけれども、少しでも揺れが少なくなるように、普段からよくよく自分に言い聞かせておきましょう。いつ何かがあって当たり前。いろんなことがあって当たり前。と。
そして、これも分かっているようで、忘れがちなんだけれど、
人には人のルールがある。
あなたが「これが正しい」「これが大切」と信じているのと同様に、あの人はあの人の「正しいこと」「大切なこと」があるわけで、常識とか普通とかはない、と思った方がいい。
多様化の時代だし、一人一人違うって分かってる、と思っていても、無意識の中に残っていることがあります。
これも私自身、自分が思ったことや言ったことを後で考えたり、人の話を聞いたりして、ハッとすることがよくあります。あたりまえと思いすぎてて、自分の考えが常識と考えてるような発言しちゃったなあ、とか。
これも、いろんな人の話や思いを聞いたりして、自分との違いに気づいて地道に変えていくしかないなと思います。
こうやって、自分に大切なことと、それが自分には大切なことであること、をはっきり認識して、
自分にとって大切なこと以外は、とりあえず、それもありだよね~、そんなふうにもなるよね~、とゆらゆら軽く受け流しながら、その状況の中で自分ができることをしていくということですね。
振り回しているのは自分
こうしてみると、自分を振り回していたのは世の中や会社や人ではなく、自分から振り回されに行ってたなと気づくのです。
このことが分かれば、もう大丈夫です。
これからも、日々の小さなことから世界的な大きな出来事まで、いろんなことが起こると思いますが、心のざわつきは小さく短くいられます。
これがしなやかに生きるということです。
しなやかにすこやかに行きたい!