こんにちは。ねこまるです。
今日のテーマは、いつも間にか骨折です。
「気づいていたら折れてる背骨の骨折でしょ?」
そんなわかっているつもりのあなた。
実はこの骨折、怖い側面もあるんです。
本当は怖いいつの間にか骨折
いつも間にか背骨が潰れるように折れている骨折のことを、ちまたでは「いつの間にか骨折」と呼んでいるようです。
一時期CMでも使われていた言葉です。
医療の業界では、脊椎圧迫骨折と呼ばれています。
好発部位は、胸椎の下側〜腰椎の上側あたりです。
主な怪我の原因は、若い人だと高いところから転落してお尻から着地してしまう場合、高齢者の場合だと尻餅をつくような転倒、勢いよく座ってしまうことが続くなどが言われています。
でもこの「いつもまにか骨折」改め、「脊椎圧迫骨折」は怖い側面を持っているんです。
麻痺が出る可能性もある
ちょうど私が担当していた患者様で、いつの間にか骨折の方がいました。
MRIで詳細に骨折を確認することが多いですが、今回の骨折はただの脊柱圧迫骨折とは訳が違いました。
脊柱の中には、脳ミソから続く神経の束が走行しています。
今回担当した患者様は、骨折したことが原因で、骨片が神経に当たってしまっていたのです。
症状としては、骨折部の痛みだけでなく、両足の痺れ感や痛みが出てしまう状況でした。
どんな治療をするの?
治療は、「安静」です。
大きな病院では、潰れた骨の中にセメントを入れて、潰れた部分を広げて再生する手術をする先生もいるみたいですが、私の勤務している病院では、そのような手術は行いません。
潰れた形で固まるのを待つのです。
大きなコルセットを採寸して作成し、しっかりと着用してしばらく生活をしていただきます。
コルセットは、患部の安静を保つために非常に重要です。
コルセットはベルトで締め上げる構造になっています。
そのため、少しきついくらいに締め上げることが装着する時のコツです。
大抵の患者様はきつくてイヤと言います。
しかし、「コルセット」ですので、「腹巻」ではいけない訳です。
きっちりと締め上げて使用していただきます。
治療期間は?
だいたい4〜6週間は骨がくっつくまでに時間を要するので、その間は安静にしていただきます。
ほとんど寝たきりのような状態が続くので、ベッド上で体力が落ちないように筋トレを行います。
担当のリハビリスタッフと協力して、なるべく体力を落とさないようにすることが早期退院のコツです。
まとめ
いかがでしたか?
意外と油断できない骨折だと言うことがお分かりいただけたと思います。
神経の損傷が一度起きてしまうと、修復が困難なことが多いです。
痺れや痛み、異常感覚などが一生残るのは辛いものです。
防げるものはしっかりと防いで、リハビリも責める時期と、守る時期をしっかりと分けて実施していきましょう!