Excelではセルに「=」から始まる式(関数)を使い、別の値を使ってセルの値を決める事ができます。(下図は代金の合計を「SUM」関数で算出している)
CATIAでも同様に別の値を使ってモデリングするための「式」が存在します。
以下では実際に「式」を使ったモデリングについて紹介します。
「式」を使わない場合は全ての寸法の修正が必要
例えば下図のように凹凸でハマる部品があるとします。
この円の部分はそれぞれ以下のような寸法になっています。
基準点から30mmのところに直径20mmの円になっています。
これらは独立した寸法で書かれているので凹側の方の直径を30mmにすると当然凹側だけが大きくなってしまいます。
「式」を使って寸法を共通化
「式」を使う事で穴側で変更した寸法を凸側にも反映する事ができます。
実際に寸法を式に変更する方法を紹介します。
凸側のスケッチを開き、直径の寸法で右クリックから[半径.21 オブジェクト]-[式を編集]を選択します。(「半径.21」は寸法の名前なのでそれぞれ変わります)
式エディターウィンドウが表示され、半径の式を編集する事ができます。(スケッチの寸法では直径で指定していますがCATIA内部では半径で情報を持っているようなので「半径」となっています)
凹側のスケッチの円の半径を選択する事で凸側の円の直径が凹側の円の半径を参照するようになります。
「OK」ボタンを押下すると式が作成され、仕様ツリーの「関係」に追加されます。(仕様ツリーに「関係」が存在しない場合には追加されます)
スケッチから抜けると凹側の円の直径に合わせて凸側の円の直径が変わります。
基準からの円の寸法も同様に式を追加します。
凹側の寸法を変更すると追従して凸側の寸法が変更するモデリングをする事ができました。
「式」を使ったモデリング
基本的に部品は単独では成り立たないため、「式」が活躍する場面は多くあります。
今回は特定の値(パラメータ)を参照するだけの単純な方法を紹介しましたが「式」で対応できる事は多く色々な事に応用する事ができます。
※例えば「測定」には2つの部品間の距離を測定する関数「distance」があります
これら「式」などCATIAに関する問題についての相談などあれば気軽にDMください。
今まで培ったノウハウであなたの問題を解決できるかもしれません。