チャレンジスクールの卒業式

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コラム
昨日は次女の高校の卒業式でした。

東京都立の「チャレンジスクール」と呼ばれる定時制の高校で、不登校や健康の事情のある子が、学びなおしたりできる学校になります。

三年進学時に、三年で卒業か、四年で卒業か選んだカリキュラムで学ぶのですが、双子のうちひとりは昨年卒業ですでに大学に進学。もうひとりは学びたい大学に進学することを目標に、四年間通いました。

娘たちの高校生活は、あの忌々しい感染症の影響で、音声チャットで顔も知らない先生から宿題を言い渡される形式の「オンライン授業」からスタート。文化祭も体育祭もない一年間を超え、二年は本来沖縄に行くはずだった修学旅行が千葉の一泊旅行に変更。非公開の学校行事と閉ざされた空間でした。

三年でようやく保護者のみ公開された文化祭が行われ、四年はやっと一般公開もスタート。沖縄のために積み立てた修学旅行費の余りで、都内の様々な施設に社会科見学もありました。

娘たちは「都立を中心に都内の施設の行ったことない場所がないレベル」と笑っていますが。

でも次女にとって四年目があったことでクラスメートにも、悩みを共有できるような友人ができ、考えてみたらそれは生涯で初めてというレベルの出来事だったのです。

次女は気配りばかりして自分のことを後回しにしてしまうという点で、不器用すぎるくらい優しいのです。厳しいようですがわたしは「献身的なのは一見いいけれど、こんなに尽くしているのに誰も答えてくれないという思いが残るなら、もっと自分の幸せのために行動する練習をしなさい」と、言い続けてきました。

その意味がやっとわかってきたこの二年ほどだったと思います。

たとえば何かグループ行動するときに、常に一歩引いて仲間はずれがいないか探し、その子の居場所を作ってあげる。でも気づいたら自分は誰からも誘われていない・・・みたいなね。

ある種それは自分自身の居場所を作る努力を後回しにする、一見素敵な言い訳になっているのかもと、本人も言っていましたが、四年目になって自分の居場所を作って、そこに人を招き入れられるくらいのエネルギーを発揮できるようになりました。

診断名をあえてつけるなら、自閉症スペクトラム症の二人です。おまけに過敏ちゃんでもあり、なかなか生きにくい性質を持ちながらも、いつも前向きで努力家で優しい。

受験については第二志望の大学まで3学部で合計5回試験を受けましたが、なんと全部合格していましたので、第一志望に進学するそうです。

次女は昨日舞台で「旅立ちの日に」の伴奏をしていました。

10歳くらいまで習っていたピアノですが、その後も動画などで自分の好きな曲を練習し、多いときは一日何時間も弾いているのは知っていましたが、「最近同じ曲ばかり弾いてるな」と思ったら、卒業式で弾くというのでとても驚きました。

耳コピできるのは知ってましたが、楽譜を読んで弾くことは得意じゃないのも知っていたので気が気じゃなかったけど、とても美しい音で、優しい伴奏をしていました。そして歌がどんどん早くなるけど自分のペースも保つという、案外動じない性格も発揮して、多少ミスタッチしても弾きなおすこともなく弾き切りました。

PTA会長や教育委員会の方のお言葉、答辞がとてもよくて、すでに涙涙でしたが、最後の歌で嗚咽をこらえるのも苦労するような感動的な卒業式でした。

娘たちの未来がずっと続きますように。

大人の役割を果たし続けてゆかねばなりません。わたしは同じ悩みを持つ方のご相談にのっていきたいと思います。お気軽にご予約ください。

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