ニュートラルな気分との距離

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コラム
元演劇少女のわたしは、鴻上尚史さんなどの演技の本を読むのが好きでした。

鴻上さんの演技論の中に「演じる自分との演じていない自分との距離」という意味のことを書かれていた記憶があります。

つまりニュートラルな自分と、興奮している自分、落ち込んでいる自分、その気分の距離を感じながら演じていくというような組み立てだったように思います。

実はこの考え方は、のちの行動認知など、心理学の方面でも似たようなトレーニングを提唱されることがあります。つまり、自分のニュートラルを意識して、それからどのくらい落ち込んだり浮かれたりしているのか把握しながら、どのくらい気合いを入れて今日を生きるか、その匙加減を考えるというような。

人間、浮かれていればエネルギーを発揮しやすい。逆に落ち込んでいると低空飛行になる。でも日々というのは容赦なく過ぎていくから、浮かれているときはエネルギーをセーブして、落ち込んでいるときはちょっと頑張る。そういうことの繰り返しで、結果的に年間通して、同じようにペースを保って暮らしていける、ということです。

この考え方でいれば、浮かれていても、落ち込んでいても、そこにいいも悪いもありません。なので不必要に自分を責めたりもしません。ちょっとだけがんばり、ちょっとだけ手を抜く。惰性でいけるときはその法則にのっとって進む。

それだけのこと。

そう考えると日々そんなに頑張らなくても、ほとんどは惰性で生きて行けそうです。

わたしは過去十年以上抑うつ神経症でほぼひきこもり、育児や介護を超えて今のわくわく楽しい暮らしを手に入れました。抑うつで苦しんでいた時は、自分ってそううつなのかな?っていうくらいエネルギーのむらがあり、元気な時は人の百倍元気だったので、いいときとだめなときのギャップも激しく本当に、しんどかったです。

今は頑張れるときは頑張るけど、あとはすーっと氷の上をすべるカーリングの石みたいに生きています。

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