50代女性のインタビュー記事

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こんにちは。
たなか まり*心のナースステーション*です。

今日はある女性にインタビューさせてもらいましたので紹介します。

その女性は50代で、生まれた時から足が不自由ですが自律された方です。


いつも穏やかな表情と声のトーン、

お話を聴かせてもらっている、こちらの気持ちが落ち着く気がします。


10年ほど前に、お父様を無くされ、ひとり暮らしをされています。


そして、毎日毎日を丁寧に生きている人です。




たとえ、仕事はしていなくても、もひとりであっても、毎日きちんと着替え、身だしなみを整える。



立って歩くことは出来ない方ですが、座ったままで移動し、車を運転して買い物や病院受診にも行かれます。



数年前まで自宅で仕事もしていたとのことで、徹夜をすることもしばしばだったそう。



退職後は、庭に季節毎の野菜を作り自分の食べる分を自給自足して、常備菜を作り置き。

毎年できる野菜たちは、大きさや色に微妙に違いがあって、それを前の年と色々比べて考えるのも楽しみのひとつ。




お天気の良い日は、少し陽が陰ってからこまめに庭の草むしり。小さな草が生えてくれるから、草取りをするたのしみがあるのだそうです。




部屋は出来る範囲で片付け、お掃除をして、観葉植物を育てる。たまに、本物そっくりのフェイクグリーをネット通販で買ってはながめて楽しむ。



近ごろ、長年寄り添うように暮らしてきたペット達が、続けて亡くなった。





「家族同然に暮らしてきたので、寂しさに耐えられるか、自分で自分がとても心配でしたが、何とか乗り越えることができました。」




毎年身近に起こる災害も、「こんな身体なので避難場所に行っても、他の人に迷惑をかけてしまうので自宅で、やり過ごすことにしています。万が一のことがあっても、それは、それで仕方のないことです。」と静かに話してくれました。



そんな話を聴かせていただき、本当に強い方だと思いました。生きていく上で起こることを、こんなに平常心でうけとる。

もし自分が同じ立場だったら、こんなに丁寧に過ごすことが出来るだろうか? とても考えさせられました。




と、同時に100歳を超えても美術家として活躍されている
篠田桃紅(しのだ とうこう)の本の一文を思い出しました。



〜古代の「人」は一人で立っていた〜

私は、24歳で実家を出てから、ずっと一人で暮らしていますが、孤独をあたりまえだと思っています。一人の時間は特別なことではなく、わびしいことでもありません。誰かが一緒にいないと寂しくてたまらない、と思ったこともありません。ごく自然に、一人でいることを前提に生きてきました。また、人に対しても、過度な期待も愛情も憎しみも持ちません。そもそも、人には、介入するものではない。と思っています。

《中略》漢字の「人」は人がお互い支え合っている様に、2本の線が寄りかかっている。しかし、古来の甲骨文字を見ると人と言う字は一人で立っている。横向きになって、両手を前に出し何かを始めようとしている様にみえる。あるいは、手を差し出して、人を助けようとしているのかもしれません。どちらにせよ、二本の線が支え合わないと成り立たない「人」とは違い、相手への過度な依存はしていません。私には、古代の「人」の方が、本来の人の姿だと思います。
古代の「人」のように、最後まで、一人で立っている人でありたいと願っています。


2人の女性の生き方、考え方を通して、凛とした潔さを感じました。

どっぷりと誰かに寄り掛かろうとする気満々な、自分を辱め、これからに示唆を与えくれるものでした。





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