「果報」・・・以前やったことに対する報い、の意。その人に巡ってくるい
い運。(新明解国語辞典)
6月のうお座生まれの皆様の仕事運を占う今回のスプレッドは一言でいうとそんな印象です。早速、詳しく見ていきましょう。
・過去・・・ワンド5
・現在・・・ワンドナイト
・近未来・・・女教皇(逆)
・アドバイス・・・ワンドペイジ
・周囲の状況・・・ワンド4(逆)
・障害になっていること・・・ワンドクイーン
・最終結果・・・戦車(逆)
今回のスプレッドはワンドのカードがとても多く現れています。これは先月からの流れ、休息を意識的に取らなければならないほどの忙しさが継続していることを表しているように思います。過去、現在の2枚は勢いがあり、行動的、精力的に仕事に取り組んでいる姿を表しているようです。
周囲の状況は本人の現状とはうらはらに安定を欠いているように見えます。本人としては意欲的に行動しているつもりですが、その熱量が周囲に伝わらずまた仕事の成果としても表れにくい、といった状況を表しているようです。
障害になっていることのワンドクイーンは明るくて華のある女性といった印象ですが、その華やかさゆえに周囲から少し浮いているように見えるのではないかと思います。「いつも忙しそうにしているけど少し落ち着いて仕事をしてほしい」といった感想を周囲の人から持たれているように思います。本人は忙しさから精神的な高揚感を得られているようですが、周囲の方とは温度差があり、一人だけ空回りしているように見えるかもしれません。
最終結果の戦車は「前進」を意味します。ここでの逆位置は「暴走」するか反対に「停止」するか、どちらにも取れます。近未来の女教皇逆位置と併せて見ると、本人の意欲と行動に結果が伴わない、また何となく周囲との関係にも違和感を感じる、そんな状況から気分的にもフラストレーションがたまる、そのような状況を表しているのではないかと思います。
この戦車逆位置、どちらの解釈が良いのか、補足カードを引いてみました。
・補足・・・運命の輪(逆) ・戦車(逆) ・ソードクイーン
少し分かりづらいかもしれませんが、補足で使用したデッキはウエイト=スミス版の一回り小さいサイズのものです。ここでも戦車逆位置が現れています。同じカードが同じ絵柄、これだけでも強いメッセージ性を感じます。隣の運命の輪も運気の停滞、無理に動こうとしても動いてくれない状況を表しているように感じます。
そんな大アルカナ2枚の隣のソードクイーンは運気の停滞など知らん顔、横を向いて「頭を冷やせ」とでも言っているようです。7枚のスプレッド、3枚の補足カードには5枚のワンド、4枚の大アルカナのカードが現れていて、運気の強さを感じさせますし、前のめりな心理状況も表しているように見えます。そんな中1枚だけ現れたソードのカード、物事を見極め、冷静に判断を下すことのできる人物を描いたこのカードは際立った印象を与えます。クールダウン、今は状況の推移を見守る姿勢が必要ということを伝えているようです。
今回のタイトル「果報は寝て待て」はアドバイスのワンドペイジから思いつきました。ワンドペイジには「良い知らせが来る」という意味があります。荒涼とした大地と青い空をバックに、芽吹くワンドの先端を見つめる若者。そのワンドの先端には希望を見出しているように感じます。
「果報」と聞いて思い浮かぶイメージは様々だと思います。例えば思いがけぬ臨時収入だったり、名誉な表彰、出世をイメージする方もあると思います。今回のワンドペイジに「果報」という言葉を託した私のイメージは、これまでの行動、努力が思わぬ方向から評価される、といったものです。実利は少ないものの、自分の信念に従ってやってきたことに一定の評価を与えられ、報われた感覚を持つ。これまでやってきたことは間違いではなかったと実感することができる瞬間が訪れるように思います。
・今月の1枚・・・熊
ルノルマンカードからの1枚はワンドペイジの補足として引いてみました。この熊のカードには「権力」「上司」といった意味があります。忙しく立ち働き、時にはせわしなく動き回るうお座さんの姿をしっかりと評価してくれる存在がいることを示していると思います。それが上司だったり、目上の方なのかもしれません。
またこのカードの絵柄を見ると立派な体躯の熊が小高い丘の上に堂々とした姿を現わしています。そのくらい堂々として「少し落ち着いたらどうだい?」と諭しているようにも見えます。
以上、見てきたように今月のうお座の皆様ははやる気持ちを抑え、落ち着きのある言動をとるように心がけるのがポイントになってくるようです。見ている人は見ている、そのことを忘れずにお過ごしいただきたいと思います。