強迫性障害くんのお手洗い事情

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コラム
強迫性障害という病気をご存じですか?
分かっているけど、止められない・・・。
カッパ○○せんのCMじゃないですw(最近の人は知らない?!)

鍵を締めたか気になって戻ってくるなんてのは、よくある話。
そこで納得できればいいんですが。

手を洗い始めたら・・・1時間 Σ(・Д・)
キレイになってると分かっているんだけど、納得できない。
そんな強迫性障害という病気の男の子のお話です。

みかんが夜勤をしていた時。
病院の夜勤は1時間毎に病棟内を見回る、というお仕事があります。
患者さんの睡眠状態や、身体状態、在室しているかの確認など。
精神科は、自死の阻止や早期発見といった役割もあります。
自室や自床にいない場合は所在確認できるまで、捜します。捜されますw

入院中の患者さん(若かったと記憶してます・・・・)がいらっしゃらない。
病院の入り口は施錠されているので、病棟内にいるはずなんですが。
全室捜してもいない、トイレも声掛けるけど返事なし。
ちょっと焦りが出てき始めたころ。
トイレの個室の中まで見てなかったな、と。
※確かその病院の個室トイレのドアは無人でも閉まってるタイプだったような気がします・・・(かなり曖昧)

で、ナースステーションに鍵かけて、相方の看護師さんとトイレの個室ドアをよじ登って中を確認することに。
3つめくらいのトイレの個室で、無事に発見!
便器の横に立っていました。
彼がトイレの中で何をしていたか、というと・・・。

お通じがあったようなんですが、それが便器の中にあるか確認中でした。
1時間ほど・・・。
ドアを開けるようにお願いしてみたんですが、返事はあるものの便器の中を
見つめるだけで微動だにせず。
仕方がないので掃除道具のホウキの柄で中から鍵を開けましたw
(古い病院なので外から鍵が開かない仕様でして。新館はちゃんと開く仕様に
なってましたが)

本人に了解を得て、本人と一緒に水を流したんですが。
今度はちゃんと流れたか確認作業に入られていました。
居場所も生存も確認できたので、鍵を開けた状態で様子をみることに。
30分後くらいには自室に戻られていました。

頭では分かっているけど、納得できない。心が不安でついていかない。
ご本人もしんどいと思います。
どこかで線引きをしてあげることも大事なのかな、と思いながらも。
無理に止めさせることは、さらにストレスとなることになり、不安そのものを
悪化させる恐れもあります。

不安に思うこと、ストレスになっていることを取り除いていくのが一番の
治療法だとは分かっているんですけど。
この世の中、簡単なことばかりじゃありませんよね。

この入院中だった彼が、何に対して不安を抱き、何を極度に心配していたのか
今は分かりませんが、みかんとそんなに年齢は変わらなかったと思うので、
今は元気に在宅で社会生活を送ってらっしゃるといいなと思います。





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