【国家資格キャリコン面接試験ポイント・その13】面接ロールプレイで受験者に求められる相談者役とは

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こんにちは、キャリアコンサルタントの高橋と申します。
このブログでは国家資格キャリアコンサルタント試験のポイントについて語っていきたいと思います。

前回は面接を構造化させる具体的な方法についてお話ししました。

国家資格でも2級技能士(1級もそうですが)、面接試験をクリアするためには面接ロールプレイの数をこなさなければなりません。
その時重要になるのは、相手役、つまり相談者役です。
相談者役如何で面接試験の力の付き方は格段に変わってきます。

しかし、このブログのように受験者にとっての考え方や対策は数多くあるものの、相談者役について語られることって見かけませんよね。。。

そこで、今回は面接ロールプレイで受験者の力をつける相談者役とはどういうモノなのかを考えてみました。

私自身、今まで数えきれないくらいの相談者役を演じてきました。その中でどういった相談者役を演じれば、目の前のキャリコンさんの力になるだろうかといつも自問自答してきました。
これは、私自身が技能検定を受検してきた時の経験も含まれています。

・相談者にほとんど話をしてもらえず、時間切れになってしまった回
・逆に、相談者がしゃべりすぎてこちらの伝えたいことが伝えられず時間切れになってしまった回
・順調に会話が進んでいたにも関わらず、急に逆上されたような振る舞いをされてしまった回
・何もかもがうまくいき、最後まで面接を完了させたにも関わらず、不合格になってしまった回

こういった経験を重ねる中で、理想の相談者像を模索し続けました。

・素直にキャリコンの言いなりになった方がいいのか?
・何でもかんでも反発した方がいいのか?
・ネタを仕込んでおき、あるワードが出てきたら自分から情報開示をするとか?

こういった試行錯誤を経て、私が出した結論はこうです。

相談者になり切ること

これしかありません。裏も表も必要ありません。ただ純粋に相談者になり切ることです。
勿論、相談者役を設定するにあたり、バックボーンとして持っておかなければならない設定や考え方はあります。しかしそれは、面接のロールプレイを成立させる上で必要だからです。
それを隠しごとにする必要なんてありません。

そして何より、自分がキャリアの悩みを抱えていてキャリコンに相談に行く時のことを考えてみてください。
一体どんな気持ちになるでしょうか?私ならこうです。

「ずっと悩んでいて、誰にも話せなかった内容をこれからキャリコンの先生に話して解決してもらいたい」
「相談することにドキドキしている。変なことを話したりしないだろうか?」
「怖い人だったらどうしよう。ちゃんと話せるか不安・・・」

こんなことを思いませんか?
そんな人の前にキャリコンが現れたら意地悪をして話を隠したり、横柄な態度って取るでしょうか?

私なら絶対にそんなことしません。。。

その人は自分の抱えている問題を何とかして解決したいと思って、キャリコンの前に来るのです。
だから、それを正しく演じないと面接ロールプレイにならないと思うのです。

過去にこういうことをトレーニングしている方に伝えた時、

「ネタを仕込まないと問題の把握ってできないんじゃないですか?」

と言われたことがあります。
この質問自体、相談者の本質を理解していないように感じます。

相談者がキャリコンに来る時、問題の本質なんてわかっているはずがありません。そもそも、自分で答えが導き出せないから相談に来るのです。

その相談者から本質的な問題を明らかにするのは相談者の役割ではなく、キャリコンの役割です。

そんなことを考えるから、面接ロールプレイがおかしなことになるのです。

相談者役は相談者に徹する。

私が相談者役をやる時は本当に困っており、目の前のキャリコンに相談をしに来たという体にします。
そうしたら、決して横柄な態度なんて取れるはずはありません。
だって、目の前のキャリコンは私の悩みを解決してくれる専門の先生ですから。

ここをスタートにします。
そうして、訊かれたことにはまっすぐ答えます。
しかし、話をしていく中で疑念にかられること、納得のいかないことなどが出てきたら、少しずつ頭の中で考え込むでしょう。
頭の中の「?」を何とか自分で解決しようとしながら話をすると思います。
しかし、それが解決できないと、どこかでわからないと伝えるかもしれません。

逆にキャリコンとの会話で頭の中のモヤモヤが晴れてスッキリしてくるかもしれません。それはそれで素直に反応するでしょう。

結局、相談者の反応というのはキャリコンの応答によって作り出されるしかなく、それを素直に演じれば良いのだと思います。

トレーニングをするから、指導をするから、フィードバックをしなければならないから、そんな理由で相談者を演じると、変なバイアスがかかってしまい、返ってキャリコンのトレーニングにはならないかもしれません。。。

私は相談者になり切ることが、相談者役を行う上で何より大切なことだと考えます。

そして、指導する側(恐らく相談者役を演じた方)は相談者として感じたこと、指導者として感じたこと、この二つの軸でフィードバックをしなければなりません。

相談者として感じたことは、単純に自分の主観で良いと思います。
しかし、指導者として感じたことは、キャリコンの面接ロールプレイを指導する立ち位置で話をしなければなりません。
面接ロールプレイを構造的に捉え、相談者の傾向や癖がどこにあり、どこで躓き、どこを改善すればよいのか?そういった指導者視点で語られることが大切なのではないかと思います。

そして、これは私個人の感覚ですが、スーパービジョンを実践、提供されている方は効果的に指導されているイメージがあります。(この辺は指導レベルなので当然と言えば当然かもしれません)

今回はちょっと視点を変えて、相談者役について私の思うことを書いてみました。
皆様の面接ロールプレイのお役に立てばうれしいです。

また、下記サービスでは私が相談者役をさせてもらいます。ご興味のある方はぜひご利用くださいね♪

■【国家資格キャリコン面接試験ポイント】バックナンバーはこちら!

それでは、またお会いしましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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