命のレシピ

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コラム
ドイツにはレープクーヘンというクリスマスのお菓子があります。
これはニュルンベルクのお菓子なんですね。
ニュルンベルクでレープクーヘンと言えば、「Schmidtシュミット」というお店が全国的に有名です。
クリスマスの時期になりますと、あちこちの都市でもシュミットの出店があって、至る所でレープクーヘンが買えます。

お味は、スパイスがふんだんに入った・・・長崎名物丸ぼうろのような感じでしょうか。
それがチョココーティングされていたり、砂糖がけになっていたりします。

ニュルンベルク周辺では、シュミット以外のお店でも、
クリスマスの時期はその辺の個人営業のパン屋さんお菓子屋さんも独自のレシピのレープクーヘンが販売されてます。
食べ比べするのも楽しいですよ。

私の食べ比べた感じで言うと、ヘーゼルナッツやアーモンドプードルなどと小麦粉の割合に味の違いが出るようです。
それと、コーティングのチョコレートがビターチョコかミルクチョコかで味の印象がぐっと変わりますね。

このお話はレープクーヘンの包み紙か何かに書いてあったのを読んだ記憶で書くので、正確さについてはご容赦いただきたいのです。
何年も前にちらっと読んだだけですから。

ええとですね、このレープクーヘン、エリーゼン・レープクーヘンというレシピがありまして、これは「エリーゼのレープクーヘン」という意味ですね。

エリーゼン・レープクーヘンにはいわれがあるのです。

昔、ニュルンベルクのどこかのお嬢さんが長患いをしておりまして、お医者に見せても一向に良くならない。心配したお父さんが
娘が少しでも元気になるようにと祈りを込めて、スパイスたっぷりのレープクーヘンを作った。
そしたら、あら不思議、ウソのようにエリーゼさんは回復したのです!

という奇跡のお話なんですよ。
お父さんがお菓子屋さんかパン屋さんだったんですかね。

レープクーヘン=Lebkuchen
おそらく、Leben(命の)、Kuchen(お菓子)ということなんじゃないかなぁ。

それから、ちょっと豆知識なのですが、その昔、ニュルンベルクは自由都市で商人が行き来する栄えた町だったのです。
特にスパイスの取引では大きくて、世界中から様々なスパイスが持ち込まれていたんですね。
この辺につきましては、ニュルンベルクの旧市街にあるニュルンベルク博物館(割と小さいところ)に行くと詳しく紹介されてます。

それなので、スパイス量が多いレシピというのは、豪華さや豊かさを象徴するものだったのです。
中世では、スパイスは金のように取引されてましたので・・・金を食べてる感じですかね。

お父さんの愛の力で回復したエリーゼさん。その後幸せな人生を過ごしたでしょうか?
愛の力というのは、偉大ですね。
愛が常に何かの原動力になり、良きものを生み出すのです。
そして、今、ニュルンベルクはそのレープクーヘンで全国的にも有名で、シュミットという名店が残っているわけですよ。

シュミットのレープクーヘン、装飾缶に入ってるものなど、デザイン的にも中世ドイツっぽい雰囲気なものもあり、お土産にもGoodですよー。
ニュルンベルク空港でも買えたと思います。クリスマス以外の季節でもニュルンベルクではレープクーヘン、買えます。
ただスパイス量が日本人的には多すぎるので、味的には苦手な人が多いかもしれません。
好きな人は大好きなんですけどね。ちなみにうちの家族は苦手でした。

エリーゼのレープクーヘンのレシピ

卵白M8個分
400g砂糖
200gマジパン
オレンジ・レモンピール150g
360gアーモンドプードル
80gハーゼルナッツ粉
カカオパウダー大匙1
60g小麦粉
小さじ半分ベーキングパウダー
スパイス小さじ1(シナモン、カルダモン、コリアンダー、グローブ、ナツメグ、オールスパイス、コショウなどお好みの配合で。
レープクーヘン用のスパイスミックスなども売られてます)

飾り用アーモンド
下に敷く用のオブラート個数分
仕上げ用のチョコレートまたはアイシング

混ぜる→オブラートを敷いて、その上に生地を丸くのせる→飾り用アーモンドを埋め込む→170度のオーブンで25分焼く
仕上げにチョコでコーティングしてもいいし、アイシングかけてもいいし。お好みで。
チョコでコーティングすると日持ちします。
ネットのレシピを書いただけなので、お味の保証は致しません!

みなさま、楽しいクリスマスをお過ごしくださいね。

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