ワイ「仕事の悩みが尽きません。」
助手「どうせ大したことないでしょ。」
ワイ「果たして今のポジションは自分にとって適任なのか?」
助手「アナタに適した仕事を見つける方が大変だよ。」
ワイ「適任という言葉があります。人は適した場所でこそパフォーマンスを最大化できるのです。」
助手「アナタはどう頑張っても低パフォだよ。」
ワイ「もしかしたら私を陥れようとする組織が介在しているかもしれない。」
助手「相手にとってメリットが一欠片もないよね。」
ワイ「敵は内にあり。幼少期からそう教えられてきました。」
助手「どんな家庭?」
ワイ「外敵にばかり目に行きがちですが、内部に敵がいることも考えなければ。」
助手「映画の見過ぎだよ。」
ワイ「そんなことありません。日常に潜んでますよ。」
助手「例えば?」
ワイ「会社の同僚と上司の愚痴をこぼすシーンってありますよね。」
助手「よくあるよね。」
ワイ「その同僚とは距離が縮まりますが、自分たちにとって上司を敵認定してるわけです。」
助手「言うほどでもないんじゃない?」
ワイ「人間は共通の敵を作ることで、仲間意識が芽生えて、協力関係を構築することができます。」
助手「まぁ言ってることは分かる気がする。」
ワイ「よくある例を出しましたけど、これは世界で起きる紛争にも当てはまるわけです。」
助手「話がでかくなった。」
ワイ「お互いの利害が一致すればいかなる策をも講じて敵を陥れます。」
助手「個人でも国でもやってることは変わんないってことね。」
ワイ「話を戻しますが、自分にとって聞こえの良い言葉ばかりをいう相手には気をつけた方がいいです。」
助手「そうなの?自分の味方じゃないの?」
ワイ「自分に同調しているように見せながら、実はその座から引き摺り下ろそうと画策している可能性があります。」
助手「考えすぎじゃない?」
ワイ「そんなことありませんよ。自分にとって都合の良い人間とそうでない人間がいれば前者を重用するでしょ。自ずと前者が自分にとってなくてはならない存在になる。」
助手「あり得るね。」
ワイ「そうすると、どこかのタイミングで梯子を外される可能性があるわけです。」
助手「ホラーより怖い話だった。」
ワイ「裏を返せば、自分に対して反対意見や諫言をしてくれる相手は信頼に値します。」
助手「なるほどね。」
ワイ「節分ってあるじゃないですか?」
助手「唐突ね。」
ワイ「”鬼は外、福は内”が定番フレーズですが、この言葉通り受け止めれば敵は内部にありというメッセージに他ならない。」
助手「楽しいイベントがドロドロしてきたよ。」
ワイ「おそらく先人たちは、そのことを伝えたくて節分というイベントでダイイングメッセージを残したのだと推察できます。」
助手「想像が過ぎるよ。」
ワイ「しかし、共通の敵を作ったことで形成された仲間関係はとても脆いです。」
助手「そうなの?」
ワイ「利害がなくなれば敵対関係になりますからね。」
助手「まるでアナタと私の関係のようね。」
ワイ「私は味方だと思ってますよ。」
助手「それは見方が違うね。」