『奏』

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小説
私が早く起きてご飯を作って
あなたが起きるまで寝顔をじっと見ています

2時間くらい経った頃に目を覚ましました

私が作ったご飯を見て
いつものように首を振ってトイレに入った

朝ご飯は食べない事が多いのだが
食べる時は食べるので毎日作る
なので
私は最近少し太り気味かなと
いや勘違いであってほしい

いつもより早くトイレの扉が開いた
しかしあなたは出て来ない
手を出して私を睨みつけている

どうやら紙が無かったみたいだ
昨日は私が外でトイレを済ませて帰ったから
紙を使い切ったのは君のはずなのだが
ごめんと言って紙を渡す

あなたはペットに名前をつけていない

はずだったのだが
最近毎回違う名前で呼んでいたりする
おもち
とうふ
ましろ
さくら

コーヒーにミルクと砂糖を入れても飲めない
カフェオレかカフェラテ

好きなハンバーグは
野菜ソース
トマトバジル
ポテトサラダ
大根おろし
ランキングは変動する

君『ハンバーグは好きだけど執着はしていない』

嫌いな食べ物はたくさんある
梅干し
穴子
人参
蟹味噌
蟹は剥いたら食べる
グリンピースは私も嫌い


私『どうして優しくしてくれるの?』
君『うーん?そうさせてくれるから?』

私『えーよくわからないけど』

君『どうして優しくしてくれるの?』
私『優しくしてくれるから?』

君『じゃあ僕が冷たくしたら冷たくするの?』
私『しない』

君『は?意味わからんくね?』
私『わからないね』

君『そもそも僕って優しいの?』
私『優しいよ?』

君『これでも?』
あなたが私に馬乗りになって手をグーにする

君『これでもかー?』
グーにした手を振り上げる

どうせ殴られないだろうとニヤニヤする
君『おいーーー』


無表情が多いあなたが
体重が2キロ減ったと喜んでいた次の日に
1キロ増えたと泣き真似をした

まだまだ知らない表情があるんだろうな
なるべく多くの表情が見たいから
なるべく長く一緒に居たいと思った




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