こんにちは。
パーソナルナースのうさぎです。!(^^)!
がん治療を受けたあと、
一番心配なのは
「転移」
ちょっと どこかが痛かったら
「転移でないだろうか?」不安がふくらむ
元気に患者会に参加している方も、医師でがん経験者の方も、みんないっしょ
少しでも体調があったり痛みがあると「転移ではないだろうか?」・・・不安
転移のこと イメージだけで怖がらないで
ちゃんとした情報を得ておきませんか?
確かな情報を得ておくことで、ちょっぴり不安が軽くなることもありです💚
乳がんで一番多い「骨転移」の話
滋賀県立総合病院 放射線治療科・治療部 主任部長の山内千香子先生のお話を伺いましたのでご紹介します。
*2021年に出された情報です。
骨転移とは
”がん”細胞が血液の流れによって骨の中に運ばれ、増殖した状態。
乳がんの転移先としては骨転移が一番多い
どこの骨に?
腰椎(腰の骨) 胸椎 頸椎(首の骨) 骨盤の骨
肋骨
頭蓋骨
上腕骨(腕の骨)大腿骨(太もものところの骨) など
骨転移の症状
*症状がでたときはためらわずに主治医に相談しましょう。
医療者とのコミュニケーションも大切💚
痛み
転移している場所によって痛みの場所が違います。
*何日も続く痛み
*だんだん悪くなる痛み
*これまでに感じたことのない種類の痛み
骨折
転移している骨は弱くなって骨折しやすくなります。
骨折すると激しい痛み
胸椎や腰椎(いわゆる背骨のあたり)では圧迫骨折(骨がつぶれる)をおこしやすい
脊髄圧迫⇒緊急治療の対象
転移によって脊髄が圧迫されると、圧迫される部位によって手足のしびれや麻痺がおこります。
自己排便や排尿が困難になることもあります。
*このような症状に気づいたらすぐに病院に連絡しましょう
高カルシウム血症⇒急いで治療する必要があります。
血液中のカルシウム濃度が高くなることによって出てくる症状
のどが渇く むかつき 尿の量が増える・脱水 便秘
意識障害
腎機能障害
骨転移の診断
単純X線検査
CT検査
MRI
PET PET-CT 骨シンチ
骨転移の治療
薬物療法
がんに対する薬物療法
それぞれのサブタイプの応じたお薬の治療
*骨転移だけの場合、すぐに命にかかわることはまれなので、身体に負担のない治療が行われることもあります。
骨修飾薬
骨の破壊を防ぐ薬
骨折や痛みの発生を防ぐ
・・・副作用であごの骨の炎症が起きる場合があるので口腔外科でのチェック。口の中の清潔は大事です。
骨転移に対する鎮痛薬
痛みのコントロールは大切な治療のひとつです!
骨転移による放射線治療
放射線治療の効果
痛みを和らげる効果60~80%で効果あり
骨折や神経症状の予防
がん病巣の縮小
壊れていた骨の再生
メリット=手術より体の負担が少ないこと
特殊な放射線治療
強度変調放射線・定位放射線治療
*精密な放射線治療で骨転移の完治を目指す
注:強度変調放射線・定位放射線治療は保険適用のものと保険適用にならないものがあります。
骨転移に対する手術療法
脊髄圧迫の解除
脊髄圧迫は時間が長いと麻痺が戻らないので、まず手術で脊髄の圧迫を解除します。
骨転移の除去をする手術が行われるのはまれ。
まとめ
骨転移は乳がん患者さんにおこりやすい転移
転移の症状に早く気づいて治療開始することが重要
骨転移の治療は薬物・放射線・手術などを組み合わせて行われます
*放射線治療技術は進歩している
*痛みをうまくコントロールすることはとても大切
⇒自分らしく生活することが大事
💛💛
がん体験者の不安の中で一番多いのが「転移・再発の不安」だそうです。
特に夜、普段メンタル強い男性でも再発の不安で
「マティーニ(とても強いお酒)10杯飲まないと眠れない」という話も
気になる症状は主治医に聞くのが一番。
受診した方がいいかどうかわからないときは、いつもかかっている病院の看護師さんに電話で聞いてみるのもOK
漠然とした不安は、誰かに話を聞いてもらったり、患者会で話しを聞いてもらうのも一つの方法
🧡何か気になる症状があったら
躊躇(ちゅうちょ)せずに主治医に正確に伝えましょう。その原因を突き止めるために必要と判断された場合は必要なな検査を受けることが大切です。
治療の進歩はすごいです! どんどん進化しています!!
「転移=死」と考えがちですが、そんな時代ではなくなってきたと実感します。私の友人で転移の治療をしながら素晴らしい活動をされている方がたくさん!(^^)!
再発の不安には、
「再発予防の治療はしっかり受けた。できることはやった」と自信を持ち、バランスのとれた生活を心がけることも大事。
漠然とした不安で悩むのをゼロにするのは難しいかもしれないけれど
”不安で悩むのは1日1時間だけ”にして
他の時間は”今自分が大切にしていること”に意識を向けませんか?
治療に迷ったときはセカンドオピニオンを受けるという方法もあります。
たとえば
乳腺科のセカンドオピニオンだけではなく
”放射線科”のセカンドオピニオンを受けるのも