1.社会は毎日変化している
社会は、目まぐるしいスピードで変化を遂げています。
技術革新、経済情勢、働き方、価値観など、あらゆるものが絶えず変貌を続けており、個人も企業もそれに適応することが求められています。
このように書くと、あまりピンとこない方もいると思いますので、もう少し身近な例をあげますね。
先週の金曜日の12日と、日曜日の14日、私は地元の桜の名所に花見に行きました。
12日は少し肌寒くて気温は22度、花はまだ6分咲きくらいでした。
たくさんの屋台が出ていましたが、その日、行列が出来ていたのは「おでん」屋さんです。
それから2日後の14日、同じ場所を訪れましたが、この日は最高気温26度と夏日。
花は満開で大勢の方が来られていましたが、行列が出いていた屋台は「かき氷」屋さんです。
2日しか変わらないのに、気温の変化で売れる物がまったく変わってしまいます。
また、面白いもので、行列が出来ていると買いたくなってしまうもの。
ちなみに、おでん屋さんは、誰も並んでおらず、おでんの入った大きな鍋を前にして、店員さんが首に掛けたタオルで一生懸命に汗をぬぐっていました。
見ているだけで「うわ、暑そう」と思います。
2.社会の変化に対応する
少し話は変わりますが、先日、ビデオチャットである男性の方と面談をしました。
その方は、これまで一貫して営業職に携わってこられました。
何社か転職経験がある方でしたが、「これからどのような仕事を選べば良いか」というご相談です。
転職を確実に成功させる方法を知りたいとのこと。
そこで私は、プロダクトライフサイクルの説明をしました。
プロダクトライフサイクルとは、経済学やマーケティングを学ばれると、必ず出てくるキーワードになります。
上記の図のように、ある商品やサービスには、必ず寿命があります。
これは商品やサービスだけではなく、人間や企業にも当てはめることができます。
細かい説明は省かせて頂きますが、ポイントは「成長期」。
成熟期になってしまうと、あとは衰退していくわけです。
転職を確実に成功させるには、成長期にある企業へ入社すること。
多くの人は、成熟期にある企業へ入社しようとします。
この時期にある企業は知名度が高いため、志望者が多く、競争が厳しい。
その競争に打ち勝ち入社しても、既にピークを向かえているわけですから、いずれ衰退をしてしまいます。
3.導入期産業や成熟期産業の問題
この成長期産業に転職することが、確実に転職を成功させる秘訣です。
導入期産業とは、いわゆる「スタートアップ」です。
将来性がある分、失敗する確率も高い。
実際、起業して10年後まで存続できる会社は10%しかありません。
また組織が確率していないため、どうしても個々の社員の負担が大きくなり、ブラック企業化しやすい。
だから、将来自分で起業するための勉強をしたいとか、その会社の商品やサービスに強い関心があるという以外は避けた方が良いでしょう。
反対に、成熟期産業になると企業規模も大きくなり、経営も安定し、知名度も高く多くの人が知る企業となります。
内部保留金も増えて福利厚生も充実し、賃金も高くなります。
だから、多くの人がこの成熟期産業に入社しようとする。
しかし、知名度が高い分、応募者が増えて競争が厳しい。
求人を出せば、30人とか50人、多ければ100人といった応募がある。
この競争に勝ち入社しても、5年後、10年後には衰退期に入り、今度はリストラが始まります。
辞めても地獄、残っても地獄という状況になるわけです。
繰り返しになりますが、多くの人がこの「成熟期産業」を希望して就職活動をされています。
それが失敗につながるわけです。
4.成長期産業をねらう
転職を成功させるには、成長期産業をねらう。
では、成長期産業とは、どのような産業なのか。また、どうすれば、それがわかるのか。
①社会の動向に関心を持つ
私が住む長野県でも、テスラをよく見かけるようになりました。
長野ナンバーなので、地元の方が購入されたのでしょう。
テスラとは、アメリカ製の電気自動車です。
電気自動車は冬が弱いとか、雪道では使い物にならないなど言われていますが、実際に利用されている方がいる。
少しずつですが、電気自動車が普及してくると思われますが、電気自動車には充電設備が必要です。
私は今後、この電気自動車の充電設備の営業や施工会社が普及するだろうと考えています。
この記事を書いている途中で、Googleニュースを見ていたら、このような記事がありました。
『長野県内初「ENEOS」EV充電スタンド初導入店「セルフ中軽井沢店」。EV車での軽井沢観光も安心!@軽井沢町』
タイミング良すぎてビックリです
電気自動車が普及したらガソリンが不要になるので、当然ガソリンスタンドは要らなくなります。
だから、急速充電器に切り替えていかなければなりません。
また、私が小売店や飲食店を経営していたら、店舗の駐車場にこれを設置するでしょう。
そうすれば、充電目的でお客様が来られるようになるからです。
電気自動車は、充電しなければ何の役にも立ちません。
それなら商品の値段が少し高くても、来店してくださる方がいらっしゃるはずです。
②新聞やニュースに関心を持つ
新聞やニュース、多くの方は自分が関心や興味がある記事しか読んでいません。
そうではなく、一通り目をとおしてみましょう。
特に、統計データが参考になります。
これを見れば、誰でも「日本、やばい」と思うでしょう。
これは総務省の人口増減のグラフです。
1975年頃は毎年150万人、人口が増えていました。
それが現在は毎年60万人、人口が減っているわけです。
長野市の人口が約30万人ですから、毎年長野市2つ分の都市が消滅している状況になります。
人口が減るということは消費者が減るわけですから、当然売上が低迷していくことが考えられます。
日本国内だけで事業をおこなっている企業は右肩下がりになり、衰退もしくは倒産や廃業にならざるをえません。
③想像力を養う
社会の動向や新聞、ニュースを見て、そのまま何も考えずに終わる人と、そこから気づきを得る人の違い。
それは想像力になります。
一つの情報をヒントに、『これからどうなるのか』、そう考える習慣を持ってください。
先ほど電気自動車の例をあげましたが、もっと身近な例ではスマートフォン。
あなたは、スマートフォンに、液晶画面保護用のフィルムを貼っていると思います。
ガラケー時代には、ストラップが流行りました。
何かが売れると、それに伴い売れるものがあります。
ということは・・・
電気自動車が売れたら何が売れるだろう???
このような想像力を養う習慣を持つことで、①社会の動向に関心を持つ力や②新聞やニュースに関心を持つ力も高まるわけです。
今日ご紹介した方法は、すべて無料でできます。
意識や心掛けで始めることができる。
あなたも必ずできますよ。