1.成功の方程式とは
「私、頑張っているのに結果が出ないんです」
ある日、クライエントAさんがこんな言葉を口にしました。
その言葉に対して、私は次のようなアドバイスをしました。
「それは、Aさんが頑張っているから結果が出ないんですね」
Aさんは不思議そうに反応しました。
「えっ、なにを言っているのですか」
私は「頑張るっていうことは、無理をしているわけですね。だから結果が出ないんですよ。」
Aさんは戸惑いを隠せません。
「はぁ。失礼ですが言ってる意味がわからないんですけど・・・」
これは、以前実際にあったクライエントさんとの会話です。
あなたの学生時代や今の職場で周りの人を思い返したとき、あまり頑張っているわけでもないのに結果が出る人と、反対に頑張っているのに結果が出ない人がいませんでしたか。
不思議ですよね。
頑張れば結果は後からついて来るはず。
でも、現実は違う。
努力しても望む結果を得られない人。
あまり努力をしていないのに高い結果を出す人。
この違いはなんなのか。
2.結果が出る人と、そうでない人の違い
実は、成果や実績を生み出す方程式があります。
私は、これまでたくさんの方の仕事の相談や就職支援に関わった結果、以下の方程式に気付きました。
結果(成果や実績)=興味 × 能力
下限を1、上限を10として、標準が5とします。好きでもなく嫌いでもないことを、一般的な能力の人が行えば
興味5、能力5 5 × 5 = 25
となりますので、25をデフォルト(標準値)とします。
一般的な能力の人が、あまり興味や関心がない仕事をした場合
興味が3、能力が5 3 × 5 = 15
反対に強い興味や関心があるなら
興味が7、能力が5 7 × 5 = 35
となります。
たとえ能力が同じでも、対象に興味や関心を持てれば、結果は35ポイント。
それに対して、興味や関心が無ければ、結果は15ポイントになります。
同じ人がどんな仕事を選ぶかによって、結果に倍以上の差が出ます。
興味が3しかないのに、デフォルトとなる25ポイントを達成するには、能力を8ポイント以上高める努力が必要です。
だから、頑張っても結果が出ないわけです。
そもそも頑張るということは、興味や関心が無い事をしている証拠。
望む結果が出ないということは、努力が足りないのではなく、そもそもやりたくないことをしている可能性が大きい。
3悩みの解決
この説明によって、Aさんは「なるほど、そういうことだったのですね。良くわかりました。」と、おっしゃいました。
実は、Aさんは内心転職しようかどうか迷っていたそうです。
私の説明を聞いて「気持ちが固まりました。今日は来て良かったです。」と笑顔で帰っていかれました。
もしあなたも、今後のキャリアの方向性で悩んだり迷っているなら、この方程式を参考にしてみてください。
自分の興味と能力を最大限に活かす道を見つけることが、成果を最大化し、やりがいを見つける第一歩かもしれません。