こんにちは、ショウです。
今回は「血糖値スパイク」についてお伝えいたします。
図を用いてお伝えしていくことにします。
食後の血糖値が急上昇・急降下を起こす状態のものです。
『糖尿病ではなく普段は正常な血糖値なのに、食後の短時間だけ血糖値が急上昇する』という現象なのです。
血糖値とは、グルコースの血中濃度のことです。体内に取り込まれると、血中でその濃度を変化させます。
血中のグルコース濃度が上がると、膵臓でインスリンが作られ、血管内に分泌されます。インスリンは血液中のグルコースを取り込むよう細胞に働きかけます。
インスリンの働きを受けて、最初に肝臓でグルコースが蓄えられ、残りが筋肉や脂肪などに取り込まれます。これによって血中のグルコース濃度が下がります。
インスリンの働きによって血糖値の上昇が抑えられますが、インスリンの分泌量が少なかったり、インスリンの働きが悪かったりして、血糖値が下がらない状態が慢性的に続くと、糖尿病になる危険性が高まります。
インスリンがなかなかでないと今度は大量に出すようになってしまい、血糖値が急降下してしまう(低血糖状態)の可能性も高まるわけです。
こうした血糖値の乱高下が血管にダメージを与えてしまいます。そうなると動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中による突然死のリスクが高くなると考えられています。
血糖値スパイクは健康診断で測る空腹時血糖値の数値には現れないためなかなか発見されず、見逃されやすいという側面があります。
健診の数値が正常な人であっても血糖値スパイクが起きている可能性はあるのです。
<血糖値スパイクになりやすい人の特徴>
①BMI25以上
BMIが25以上だと血糖値スパイクを起こしている可能性が高いといえます。
②朝ご飯を食べない/3食のうち1食ぬくことが多い
食べない時間が長いほど食後の血糖値は上がりやすくなります。
③週3回以上外食する
外食はどうしても塩分、脂質が多くなりやすいので注意しましょう。
④血縁のある兄弟姉妹・家族・祖父母に糖尿病の人がいる
糖尿病は遺伝的因子があると言われています。また、生活環境が影響することもあります。
⑤1日1食は10分以内に食べ終わる/早食いと言われる
食べる速度が早いと栄養の消化・吸収が早くなるので血糖値は上昇しやすくなります。
⑥食後は動かないことが多い
食後すぐに動くことは食べ物をうまく消化できないのでおすすめしませんが、食事にあまりに動かないでいると、血糖値が下がりにくくなります。
⑦丼・麺類など、炭水化物メインの食事が多い
炭水化物(糖質)が過多の食事は急な血糖値の上昇を招きます。
⑧甘いものやジュース・お酒をよく飲食する
甘いもの、ジュースも糖質が多いので適量を心がけましょう。
⑨野菜・海藻・きのこはあまり食べない
野菜や海藻など食物繊維が多い食べものは血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。
⑩週に3回以上の定期的な運動習慣がない/車移動が多い
運動をして筋肉を使うと、糖をエネルギーに換えるので血糖値を下げる効果があります。
<主な症状>
○頭痛
低血糖から引き起こされる頭痛や吐き気だったり、血糖値スパイクによる慢性的な動脈硬化により引き起こされたりします。
○眠気・だるさ
急な血糖上昇に対応して過剰に分泌されたインスリンにより、眠気・だるさが感じられることがあります。
○気絶
過剰に分泌されたインスリンは、血糖値を急降下させたことで頭痛・眠気・だるさだけでなく低血糖状態になり、意識がもうろうとして気絶してしまうこともあります。
対策としてはまずは食事です。
・朝食もちゃんと食べよう
・糖質のとりすぎに注意
・食べる順番に気を付ける
・ゆっくり食べる
・食物繊維を積極的に摂ろう
などなど難しいことはありません。できることから始めましょう。
そして、運動も大事です。
個人差はあるものの、食べてから30分〜1時間後くらいに軽いウォーキングでも良いので身体を動かすことをしてみましょう。
食事のあとに動かないでいると、なかなか血糖値が下がらず血糖値の高い状態が続きます。食後すぐにちょっとした運動散歩をすると、血糖値が下がることが明らかになっています。
ですので、ランチの帰りに歩いて帰ってみたり、食後に家事などの日常的な動作をしてみたり、意識的に食後すぐの適度な運動を取り入れることがおすすめです。