「コンプライアンス」について思うこと

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ビジネス・マーケティング
マネージャーは時にコンプライアンスの問題に直面することがあります。
ということで今回はコンプライアンス、特にメンバーの違反や不正について考えてみたいと思います。

なぜ企業はコンプライアンスを重視するのか?
世の中には公正さを維持するためにルール(法律)があり、当然ですがビジネスに於いてもそのルールの範囲で競うことになります。
企業がなぜコンプライアンスを重視するのか?ということですが、ひとことで言えば「理念を全うできなくなる」からに尽きます。
企業はそもそも「世の中の何らかの問題を少しでも良くするために」存在しています、起業の理念というものです。
それを実現するために大きな投資をして「製品」や「サービス」を開発し、世の中に紹介し、それが人々に支持(お金を出して買ってもらう)されてこそ企業の理念を全うしている、つまり存在し続けることができているわけです。
コンプライアンスに問題がある場合、顧客は製品やサービスの良し悪し以前に、「そもそもこの会社が謳っている製品やサービスの内容は本当か?」「お金が稼げりゃ何でもいいのか?」と疑問を持ちます。
結果、信用できない企業の製品やサービスが多くの人々に支持されることは無く一気に衰退していきます。
一時的に製品やサービスが競合する他社に対して多少見劣りし売り上げが少々落ちたとしても会社は直ぐに潰れることはありませんが、コンプライアンスはたった一人の緩み一発で会社が無くなるリスクがあるということです。

マネージャーに求められること
そのため、会社にも様々ルールがありメンバーが違反や不正に落ちることのないようにマネージャーは気を配らなくてはなりません。
違反や不正はいくつかの条件が重なることでおきやすくなります。
「機会があること」「自分の中で正当化できるロジックが成り立つこと」「なんらかの圧力がかかること」です。

危ない人とは?
一旦違反や不正が起きた時にメンバーは相応の「処分」を受けることになります。場合によっては会社を去らなければならないこともあります。
そういったことが起きた際によくある会話で「馬鹿なやつだ、人生を賭けるほどのことか」ということがあります。私も実際に聞いたこともありますが、その時私が思ったのは「そういう考えの人こそが危ない」ということでした。
そもそも人はそんなに強くはありません。
先に挙げた3つの条件が揃い、3つ目の「圧力」が極めて強い場合、「正当化」が激しく自身の内面に起こりますので、「バレたら人生を台なしにするからやらない」という程度の損得で判断する人は割と簡単に一線を超える可能性が高いと私は考えています。

どのように自分をコントロールするか?
ではどのようにすれば良いのか?ということですが、私の場合、「子供が判断できるレベルでダメなことは絶対にしない」という単純なことを自分のルールに加えておくことにしています。
損得で判断するよりもっと前で「そもそもダメなんだからやらない」とシンプルに判断することが極めて重要です。
自分のルールを破ればもはや自分では無くなるという、つまり「ルール=掟=破れば生きながら死んでるも同然」の前ではどんなビジネス上の圧力も「どうでもいいこと」なのです。

最後に、
私の尊敬する経営者の方が言っていました「企業の品格はコンプライアンスにあり」と、正にそのように思います。
個人においても、大人の損得勘定で判断するレベルではなく、子どもに教えるレベルでの良し悪し、自分の正義に照らして判断することをしなければ、状況さえ整えば一線を超える可能性が残ります。

自分が自分らしく生きていくために「変な悩みで」惑わされることの無いように、しっかり自分のルールに刻み込んでおくことをお勧めします。
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