気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その19~

記事
コラム
「腹式呼吸」という呼吸があるらしいのです。←いきなりちょっと突き放した冷たい言い方でしょ。
腹式呼吸ファンの皆さんすみません。
僕はもうかれこれ30年近くも呼吸に興味を持って生きてますが、この腹式呼吸というのが今一つ分かりません。それはお前が阿保だからや、と言われれば一言も返せませんが。
時々僕のワークショップでも、「これは腹式呼吸とは違うんですか」とか聞かれることがありましたが、逆に僕が「腹式呼吸って正確に言うとどういう事なんですか」と尋ねると、しっかりと納得のいく答えをしてくれた人は0でした。
多分、多分ですけど、呼吸と共にお腹の辺りが動いているかどうかが問われているのだと思うのですが。肉体的に何らかの損傷などが無い限り、呼吸すれば誰でもお腹は動くと思います。
お腹の動きを確かめる前に、動いてたら健康、動いてなかったら不健康・要注意、とか言われたら、今まで普通に動いてたものも緊張で動きが小さくなったりして、それでビビッて、「わ、わたし・・・う、動いてないかも」とかそんなことも起きてるんじゃないかと思う位に、取り立てて差別化して気に掛ける程のことで無いように思えてなりません。
それは人によっては動く度合いに違いもあるでしょうが、それは、お腹だけに着目していては解決も発展もしない問題かと思います。
ちょっとお腹に掌でもあてて、またしても呼吸の動きを感じ取ってみましょうか。眠ってしまうかも知れませんが、仰向けに寝っ転がるのが一番感じ取り易いのは確かです。
きっと、体が息を取り込んでいる時に、お腹は膨らむのではないでしょうか。息を排出するとお腹は萎むのではないでしょうか。
こんな時でさえ、人間の大脳は呼吸にちょっかいを出そうと思えば出せてしまいます。もっと呼吸でお腹が膨らんでるように動かしてみよう(※感覚としては、本当にお腹の辺りにまで息が入っているような錯覚を覚えます)とか、息が出て行くのを後押しするように、もっとお腹を凹ませてみようとか。しんどいことが好きな方はやってみてください。
それで、基本今はしんどいことは横に置いときまして、呼吸と共にお腹が動くに任せてみてください。
確かにお腹は動いてますし、胸も動いてますよ、きっと。それが、自然です。正確に言うと、お腹 “も” 動いてる、だと思います。
もう、今回の記事はそろそろ終わりにしようと思いますが、ここで皆さんへの問い掛けを一つ。
今きっと、素直なあなたはお腹の辺りに手を置いて、呼吸を感じてくださってると思います、否、きっとそうしてくださってると思いたい。
その時に、その動いてるお腹って、一体何処から何処までを思ってらっしゃるんですか。
その動きに、境界線はあるんですか。
その動きのウエーブを辿ってゆくと、急に動いてない領域に行き当たるのでしょうか。どうでしょう(ほら、また、皆さんまんまと、何か変な話に騙されてなるものかと、集中力、発揮してはるんやおまへんか)。
興味=集中力、ですからね。

つづく 

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