煩雑化するUSB規格 #5

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ちょっと時間が空きましたが、USB Type-Cについてです。Type-Cって結局何ができるの?ってとこを説明していこうと思います。Type-Cコネクタは表裏の区別なく使えるってお話しを「煩雑化するUSB規格 #3」の中で説明しましたが、これって使う側にとっては何気に便利ですよね。どうやって表裏を判別してるんでしょう?
ソース機器/シンク機器側ではCC1とCC2ピンをそれぞれPullup/Pulldownしてありますが、ケーブル側にはCCピンが1本しかなく、ケーブル挿入時にCC1またはCC2のどちらかに繋がることによって判別しています。
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ちなみにピンアサインはこんな感じです。
キャプチャ.PNG

どうでしょう?ケーブルを表で挿入するとCC1に接続され、裏で挿入すると
CC2に接続されますね。送り側と受け側はこのようにして、ケーブルの表裏を判別して、必要に応じて内部的にレーンスワップして辻褄を合わせます。

Type-Cでもう一つ特徴的は機能はAlternate Modeです。これはUSBの代わりにVideo信号が転送できる機能です。Display Port、HDMI、Thunderboltなどが規格化されていますが、実質普及しているのはDisplay PortとThunderboltです。(Thunderboltは現在USB4に統合されています。USB4は説明が長くなるのでここでは割愛。) ここではDisplay PortのAlternate Modeについて説明していきます。

キャプチャ.PNG
USB3.2で使ったりDisplay Portとして使ったり、どうやって動作モードを切り替えてるんだろう?と疑問が湧いてきますよね。ここで出てくるのがまた
CCピンです。CCピンはケーブルの表裏を判別するだけではなく、送り側と受け側の通信(ネゴシエーション)を行うのにも使用されます。ケーブル挿入し表裏判別後、お互いにAlternate Modeで動作するのか?何Laneで動作するのか?を予めCCピンで通信を行って取り決めを行っておくわけです。

ではAlternate mode対応ノートPCと通常のDisplay Portにしか対応していないモニターをType-C -> DP変換ケーブルを使って接続するとどうなるでしょう?ご心配なく!ノートPCは接続先が通常のDisplay Portと認識してVideo出力してくれます。
反対にDisplay Port対応PCとAlternate Mode対応モニターをDP -> Type-C変換ケーブルを使って接続するとどうなるでしょう?この場合も、モニター側が接続先が通常のDisplay Portと認識してDisplay Portで受けてくれます。
このように、従来機器との互換性もしっかりと考えられています。

最後にType-Cコネtおのクタを搭載した機器もAlternate ModeやPower Deliveryを全てサポートしている訳ではなく、機器の仕様次第なので購入の際は十分に仕様を確認しましょう。
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