おばちゃんの独り言ー体と心は別?

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コラム
仕事上で知り合った女性の話しだ。
彼女はいわゆる熟年であったが、新婚だという。
とりたてての美人ではなく、ちょいと昭和の雰囲気が捨てきれない女性であったが、内面がとてもすばらしく知れば知るほど、引き込まれていくような女性であった。

聞けば若いときに結婚し子供をもうけたが、病で早くにご主人を亡くしたという。それから必死で働き2人の子供を育て上げた。
で、最近再婚したというのだ。

お相手はさかのぼること15年前の職場の仲間で、当時大勢でよくのみにいったという。自分にしてみたら外見もさることながら、
「いけてないおじさん」でしかなく、逆に言うなら気の置けない飲み仲間だったという。

そんないけてないおじさんが、定年を迎えようという矢先、突然家を訪ねてきたそうだ。今まで1度もそんなことがなかったため驚いたものの、定年を迎えることを知っていたため、ご苦労様でした。と声をかけた。
と、突然カバンから通帳をだし、彼女に渡したそうだ。意味が分からない彼女に
「これが私の全財産です。」
「貴女が私とこの先の人生一緒にいてくれるというなら、私は再就職してまだ貴女のために働きます。でもそれが無理だというなら、一人生きていくぐらいの貯蓄があるので退職し、残りの人生は釣りをしながらぼんやり生きていきます」

と、意味不明なことをいったそうだ。数時間後彼女は、ようやく
それが「プロポーズ」だったと気が付いた。

まったくタイプではなかったし、それまで1度も彼が自分を女として意識していると感じたことがなかっただけに晴天の霹靂だったそうだ。

が、彼女は再婚という道を選んだ。

理由は自立していった子供たちが彼女の老後を心配して進めてくれたことと
彼女のご両親が離れてくらしてはいたもののご健在で常に心配していた彼女の状況を知っていた彼が、彼女はいまのままの生活を続けていい。自分がご両親の近くに住み面倒を見ます。といったからだという。

実際彼女は青森で一人暮らしをしながらそれまでの仕事を続け、彼はご両親の住む北海道に引っ越し毎日ご両親の顔を見に行っているという。



彼女は彼とした再婚したことで、若くして旦那様を亡くして独り踏ん張ってきた心が徐々に溶けていったという。誰かが1番に自分をおもってくれているという何とも言えない安心感を得て、ぐっすり眠れるようになったと。

ただ、それはあくまで心の話であり体は別らしい。
どんなに安心感を得たとしても彼と朝を迎える気は起きず、かといって自分の性欲がまったくないわけでもないという。
要するに彼との関係において体が満たされることはないが、心は満たされている。そういうことだ。

どういうことだ?
結婚した彼はそれでいいのか?満足なのか?

若者ではなく熟年ゆえなりたつことなのか?
愛とはなんだ?結婚とはなんんだ?


彼女からの話を聞けば聞くほど?が増えていった私である。
旦那さんはどんな人?と聞くと
「壁と一体化しているような人」と何とも言えない答えが返ってくるかと思いきや、
「昨夜主人から大量のワインが届いたの。私が好きだから」と満面の笑みでいう彼女がいたりして、
理解不能…が続いたが、最終的には感じたことは
彼女は「幸せ」なのだなということ。
「いけてないおじさん」は彼女にとっては「いけてるおじさん」となったのだなということ。ただし心限定の。


ご主人の本当の気持ちはわかるわけもないが、一つ言えることは、この世の男女関係において、心と体は必ずしも一致して幸せがあるわけではない…ということ。心限定でもいけてる!になるということ。


何を隠そう結婚と離婚を繰り返している私にしてみたら、その答えはかなり衝撃的であり、当時まだ若かった私には完全納得には至らないことだったが。(その理由はまた後日W)


あれからすでに10数年の時が流れたがいまならわかる。
心と体の幸せは別なのだ!どちらの幸せを選ぶかは別として、
それぞれ「幸せ」は存在するのだということを。


そして今、男と女の間において体とどちらかしかないとしたら…多くの人はどちらを選択するのだろうという新たな興味が湧いている。

勝手に自分自身のことを述べるが…

性欲がそれほど強くなければとっくの昔に幸せになっていたに違いない!
とつくづく思う今日この頃である。







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