心に残った認知症の患者さん~②

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コラム
転勤前でバタバタしており、ブログが遅れました。

さて前回からの続き、です。
心に残った認知症の患者さんのお話、その2。

前回のお話をまとめさせていただくと、
〇80代後半 女性の診療依頼。
〇環境・背景
・夫が入院していた2週間、一歩も外に出ず
 食事は近所の人に調達してもらっていた。
・1Kのお部屋、室内は衣服が散乱し、
 人が一人しか通れるスペースがない
・唯一のお部屋にはこたつと布団、猫も入り込む
ご夫婦で、1日TVを見てぼんやり過ごす
〇診察時の状況
・診察させていただこうとすると
「お化粧をするから待って」ということで
20分ほど待機。
・1年で体重が10kg減少。
・病院が嫌いだから、一度も行っていない。

このような状況でした。
以下、僕個人の見立てであり、一概には言えませんが
この状態は、いずれも現実を検討する力が低下している
ことを疑わせます。
そして体重減少はご年齢を考えると、悪性疾患の可能性
考えなければなりません。

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医師という立場では、明らかに医療機関を受診して検査を
受けた方がよいのですが、、、、
なによりもご本人様にその意思がありません。
身体科と違って、精神科ではこういったケースは
少なくありません。
このような場合、まずはご本人様との関係を築くことが
目標となります。

その日はご本人様と何気ない会話をさせていただき
「聴く」ことに徹し、また往診にうかがわせていただくことに
ご了承をいただくにとどめることとしました。
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そして別日、往診させていただいたときに
認知症のテストをした結果、、、、

30点満点中10点。

認知症です。
しかしお薬をのんでいただくことは拒否されてしまい、、、
まずは看護・介護サービスを導入し
まずは生活を立て直すことを目標としました。

このケースはその後、どうなったのでしょうか。。。。
そして認知症になりやすい環境とは・・・・

そんなお話を次にさせていただきます。
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